朝からチームミーティング。Quantitative Analysis (Quantsと略す)の課題の進捗確認と疑問点についての勉強会。インド人女子のBhaktiが進度はいちばん遅くて、同じインド人、男子のRamが先頭を切っている。私はその次で、イタリア伊達男のEugenioは良く分からないけれど、とりあえず内容はわかっている様子。いくつかの概念について、ホワイトボードに図を書きながら喧々諤々。私は人に話したり説明したりするときに、いちばん学習が進むタイプなので、得意ではない統計をがんばってBhaktiに解説。Ramはよく分かっている様子で、ときどき補足してくれる。
授業は2つ。
10.10 Quantitative Analysis
11.50 Leadership and Team Building
Quantsでは元気なDavidがテンポのよい講義。メインメッセージは、数式を解けることじゃなくて、その意味が分かっていて、自分の数式を組み立てていけることが重要とのこと。そして繰り返し言うのは、これは算数・統計の時間ではなく、Managementに関する定量的な意思決定を行うためのツールを学ぶ時間なのだと。
ギリシアの財政危機で不安に駆られた人たちは、いちばんリスクがへ低いと考える国債へと群がった。しかし、これは本当に妥当な判断なのか?国債のリターンは米国のインフレ率より低いのに、国債を買うことはマネージャーとして正しい判断なのか?どういったリスクが存在してどういったリターンが期待できるのか、今のマーケットにはそれを適切に判断できない人がいる。この授業では、この意思決定のためのツールを学習するとのこと。
今まで統計の授業は日本と英国で受けたけれど、これだけマネジメントのための意思決定にフォーカスして話をする教官は初めてで、私はそれがとても気に入っている。ダテにハーバードで教えてないぞ、David。・・・事例が金融、ファイナンスに関することばかりなので、知識不足で話が分からないことは多々あるのだけれど。
Leadership & Team Buildingは第5回。Tool Boxの最終セッション。
これまでの内容を踏まえて、今後よいチームを作っていくためのガイドラインを作りましょう、と。忙しいときと今の時点とで同じルールが運用できるはずがないと思うのだけど、現時点で心がけようと思うことを記録しておくのも悪くないかもしれない。
チームで話し合うときに困るのは、Analyserの気質をもつRamが詳細にこだわりすぎること。しかも、彼は話のメインポイントを絞るのが果てしなく下手。思いついたことは全部カバーしておきたいタイプというのが、なぜかインド人に多い気がする。授業中の質問ですら的を射ないから、教官も「結局、君の質問はなんなんだ?25ワードで言ってくれ」とか言ってしまう。それを聞きながら私は一人で失笑。そんなチームで、あーでもない、こーでもないとやりながら、なんとかガイドラインらしきものを作って今日は終了。
Quantsの課題をやりたかったので家に帰る途中、大学から近くのCambridgeside Galleriaというショッピングモールで遅いランチを食べていると、またしてもインド人のVivekとSumanthが現れて一緒することに。2人ともファイナンスに強いらしく、私が授業中に質問した内容についていろいろ教えてくれる。MBAのよいところの1つは、それぞれの学生が違う文化的背景と、専門知識を持ち寄っているので、互いの強みを活かしあったり、弱みをカバーできるところだ。
ついでに日本語について話をする。3種類の文字があり、漢字は2000個知っていないと普通の新聞が読めない。君の名前を日本語で書くとこうだと、ありふれた話をするが、彼らにとっては驚きの様子。一方、インド南部のハイデラなんとかという街から来た彼らの「州の公用語(ヒンディーでも英語でもない)」で私の名前を書いてもらうと、これがほとんどお絵かきの世界だ。イモムシかピーナッツみたいなにょろっとした図形を描いて、これが「ア」だって言われても困る。16の記号を組み合わせて文字を書くんだって。世界は広い。
明日は金曜日。この週末はQuants漬けになりそうだ。
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