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Tuesday, May 17, 2011

5月17日 (火) ソーシャルイノベーション、試験返却

朝から雨。今週のボストンの天気は酷い。どんより暗いことで知られるロンドンではすばらしい天気が広がっているようで、何かが間違っている。

ソーシャルイノベーションの授業に向けて、デザインシンキングについての文章を読む。アイデアの生み出し方についての話。そして多くのステークホルダーや物事のいろいろなフェーズを考慮に入れることが重要だと。システムシンキングとよく似ていると思う。これも、理論を読むより実践してみてこそ腹に落ちる感じ。

ソーシャルイノベーションの授業は、PlayPumpというNPOを扱った事例で、子どもが回転式遊具で遊べば地下水がくみ上げられるというすてきな仕組みで、アフリカ各地に水道を設置した慈善事業の話。しかし、このアイデアはすばらしい一方で、一定期間が経てば遊具が壊れて水が出なくなったり、修理には数ヶ月を要したりと、持続する援助というのは難しいということを改めて認識すると同時に、持続する変化というのはやはり当事者である現地の人が自分たちの力で手に入れるものでないといけないのだと感じた。

ハーバードのチェンジ・エージェントの授業でたびたび取り上げられたが、チェンジマネジメントには、オペレーションやプランのマネジメントに加えて、意味付けのマネジメントという側面がある。変化に関わる人をエンゲイジさせるのは、彼らがそこに困難を乗り越える努力をささげるに値するだけの意味を見つけることだ。人から与えられたものというのは、物事がうまく行っているときには歓迎されるが、困難に直面したとき、もらった人は責任を取りたくないと感じてしまうからだ。現状から何かを変えようとすれば、困難は必ず現れる。これを乗り越えたいという気持ちを、どれだけの人が持っているかというのは、変化が実現するかどうかに大きな影響を与える。

さて、今週になってモジュールBの試験が返却されている。ダルコのファイナンスIIのファイナルは、16.5点/18 (15点満点と3点のボーナス問題)。このスコアは悪くないが、どうやら周りを見ると高得点が続出していて、この試験ではあまり差が付かなかった様子。成績の良し悪しは、クラスでの発言量やチーム課題が要因となっているのではないかと推測される。A(またはA-) が取れなかったのはとても残念だが、授業の内容はアタマに入っているということだと納得しておこうと思う。

デネフのストラテジーの課題2は15点/20 (平均点の少し上)、ファイナルは45点/50 (上位8%以内)。課題1で私のチームはコース最低点を記録してしまっていたので、最終成績がB+で落ち着いたのはファイナルで巻き返せたのが原因の様子。とにかく要点を絞って無駄なことを書かず、そして授業で習った理論に基づいて明確に解説を加えると、どの選択肢を選ぶかに関わらず高得点がもらえている。

Wednesday, April 20, 2011

4月19日(火) ファイナンスファイナル

朝10時よりファイナンスの最終試験。80分で15問の記述式。小問題による基礎の定着と、ケースを使った知識の応用とで構成されていたこの科目の試験は、基礎問題を時間内に正確に解けるかどうかを計るものだったらしく、とにかく基本に忠実だった。

教官のダルコは常々、テキストに書いてある公式なんかは全て現実には役に立たないが、マネジメントが意思決定を行うための議論のベースになる共通言語だから覚えなさい、と言う。私も同感。これらを理解していないのは、米国の企業に働いていて英語を話せないのと同じで、どれだけ考えが深くても、正しいことを言っていても、共通言語でのコミュニケーションが取れない限り周囲に理解してもらうことも、人を説得することもできない。

一方で、もう1人のファイナンスの教官エドモンドは、私のクラス以外の2つを教えているが、こういった計算は一切問わず、学生1人1人がマネジメントとしてどう意思決定するかのみを問う、と聞いた。授業の内容も、株式市場とボンドやストックにからめて、彼のファイナンスキャリアでの様々な体験を語るもので、とてもエキサイティングだという。同じHULTのMBAファイナンスIIという科目でも、教官によって全くコンテンツが違ってくる。

学生の間でもこの2つのクラスに関する意見は様々。ダルコの授業が好きな人、例えば私に言わせれば、エドモンドの言うマネジメントの意思決定をサポートしたり、人に伝えるための言語がテキストに書いてある公式やセオリーで、これらを理解しないでただ自分の意見を自信たっぷりに唱えるマネジメントなど信用できたものではない。逆に、エドモンドの授業が好きな学生は、私たちのクラスはモジュールAで習ったファイナンスIの内容をテキスト通りにただ繰り返しているようで、ファイナンスのビッグピクチャーが見えていないように映るらしい。

もちろん、誰一人として両方のクラスを受けているわけではないので、互いのクラスの内容は人づてに聞いたものでしかないのだが。結局、どちらの授業も趣向が違うがきっとおもしろいのではないだろうか、と推測する私は楽天的にできている。とにかく、私のファイナンスの試験はとりあえず無事に終わり、モジュールBの授業も、木曜日から始まるビジネスシミュレーションというゲーム形式での集中講座を残すのみとなった。

余談だが、試験後にダルコのところへ行き、授業がおもしろかったとお礼を言ったところ、あなたがクラスでいちばんお洒落だったわよ、ととても不思議なフィードバックをもらった。何がお気に召したのか理由は分からない。

Saturday, April 16, 2011

4月15日(金) ファイナンス、シスター・スーダ、金曜日。

授業の2時間前に登校。ファイナンスの問題を解いて、ケースを読んで自分なりのアプローチをエクセルにまとめる。

ファイナンスの授業は10時から3時間。朝やっておいたケースについては全く触れなかった。為替の計算問題は、私たちにとっては日常茶飯事だが、米国に住む米国人にとっては感覚がつかみについて様子。

あと、ダルコが言っていたのは、アジア圏や彼女の出身のハンガリーでは、公式を覚えてそこへ数字を代入していくが (日本もそうだ)、米国では公式を覚えるという作業をせずに、数字のみで考えるのが一般的だとか。汎用性があるのは公式を覚える方だと思うが、文字なんかじゃなく、数字を求めているのだから、数字で考えよう、というのも米国のプラグマティズムなのだろうか。

その後M&Aに関する講義があって授業は終了。活発な議論のせいで時間は押して、バタバタな感じで終わったけれど、内容としてはいつも通り楽しめた。

その後、2時から5時までマネジメントコミュニケーションのシスター・スーダの最後の授業。集中講義2つと、大量の課題および試験で忙しかったこの5週間と、その中でも特に忙しかった今週の終わりなので、クラスの雰囲気が明るい。授業もとても良かった。

このスーダのビジネスライティングの授業と言うのは、留学生が多いHULTだから特に重要なのかもしれないが、とにかく役に立つことは間違いない。日本語でも企業で文書を作るとか丁寧なメールを書くというのは難しい作業だし、ただ言葉が話せるだけとは違うスキルが身につくのは良い。

授業の最後には、今後とも連絡を取り合っていきましょうということ、私たちが心から望む仕事につくことができることを祈ると言ってくれた。人材の流動性の高い米国では、生涯のうちで3つ違ったのキャリアを歩むことも一般的だとか。機会に対してオープンでいましょう、とのこと。彼女自身もウォールストリートのトレーダーから、現在のビジネスライティングを教える企業の共同経営者と、大きなキャリアチェンジを経験しているので説得力がある。

夕方、MITの日本人会による花見に顔を出したが、一緒に来る予定の友人がキャンセルし、他に知り合いもいなかったので、散らし寿司とトン汁をむしゃむしゃ食べて、一緒のテーブルになった米人学生たちと日本についてちょっと話して帰ってきた。とてもよく歩いた。

Friday, April 15, 2011

4月14日(木) ストラテジー試験、バタバタした一日

8.30 am Strategy Final
10.30 am Haircut
11.30 am Immunization
12.00 pm Mgt Communication Essay
2.00 pm Lunch
2.30 pm Finance Case
6.00 pm Mentor Dinner

バタバタ。朝ストラテジーの試験をうけたあと、あわてて近くのバーバーへ行って髪を切る。夜のディナーまでに切っておきたかったからだ。Hultへ戻って、まだやっていなかった予防接種を受けて(有料)、マネジメントコミュニケーションの課題提出を終わらせる。

ストラテジーの試験は、ゲーム理論を使って価格戦略を決定するものと、業界内で大手の戦略とニッチプレイヤーの戦略の違いを説明するもの。ひねった問題ではなかったのだが、いまいち回答に自信がない。

ランチを食べながら一息ついたあと、いくつかメールの返信を済ませ、明日のファイナンスの課題を進めて、夕方は近くのアフガニスタン料理屋でエグゼクティブトラックの面々とそのメンターたちでディナー。帰り道、ビベックとチェリーとをうちに招き少し話をした後、ファイナンスのケースに戻ろうとしたのだが、能率が上がらず寝る。早朝に起きて課題を仕上げないと。あと1日で、待ちに待った週末だ。

Tuesday, April 5, 2011

4月5日(火) ミーティング、ストラテジー、ファイナンス

12.00 pm HSA Lunch meeting
12.50 pm Strategy
4.10 pm Finance II
6.30 pm Dinner
9.30 pm Lingo

比較的リラックスした一日。昼にHSAのメンバー、ムッツとウェンディで集まり、モジュールB終了パーティーについて、卒業アルバム、卒業パーティーなどの企画について話す。遅れてオスとフェルディが参加。私は基本的にパーティーに無関心なのだが、俄然張り切って意見を出すのがオスだ。彼の問題はアイデアに実行力が全く伴わないこと。

モジュールB終了パーティーでは、HULT「○○な学生」ランキングを計画しているのだが、ここで選ばれた人のビデオを流そうぜとオスは言い始めたのだが、あと2週間と少ししかないのにそんなことができるのかしら、と残りのメンバーが首をかしげる。さらに去年の10月ごろから学生によるHULT紹介ビデオを作ろうと言ったきり、全く何の進展もないことを突っ込まれて苦しい言い訳をしていた。

ストラテジーの授業は、ゲーム理論と価格戦略。価格が利益に与える影響は大きいこと、目的は利益であって、マーケットシェアではないことなどを解説したあとシミュレーションに入る。寡占状態にある業界内で、自社の価格戦略が競合の価格戦略に与える影響をゲーム形式で実感する。初めから低価格戦略を取らないことや、競合が価格を下げる直前に価格を下げることで利益が最大化されること、このタイミングについてはプロダクトライフサイクルが指標になることなどを習う。

しかし、3時間のセッションだった割にテイクアウェイが微妙に少ない気もする。とはいえ、後でスライドを見直せば、実は大量の情報が出てくるのだろうけど。

ファイナンスは、デリバティブについて。テーマとしてもファイナンスらしい授業になってきた。私はあまり関心のない領域なので、買い側を指す単語と売り側を指す単語がまだ聞いてすぐにはピンと来ない。買う側は、リスクをヘッジするためにCall Optionを買ったり、取引においてはLong positionを取ったりするし、逆に売り側はPut Optionを買ったり、Short positionを取ったりする、というのが今日の私的まとめだ。あとは理屈としては難しくなかったはず。

基本的に覚えておかなければいけなかったことで言えば、Optionの価格を計算するBlack-Scholesモデルというのがあり、オプションの価格は現在の価格、行使価格、最低金利、行使期限、標準偏差という変数の関数で表されるということ。

授業のあと、軽い夕飯をとって、ファイナンスの課題を終わらせる。配布資料の類を整理して、Lingoでビールを一杯飲みながらバーテンダーのDanとなんだかんだ世間話をして帰ってきた。あと少しケースを読んで寝ることにする。

Friday, April 1, 2011

3月31日(木) CSR試験、ファイナンス、さて忙しい来週。

8.30 am Global Citizenship Final
12.50 pm Finance II

朝からCSRの最終試験。ショートアンサー形式で、出された問題に対して短い文章で答える。授業で取り扱ったケースの内容を覚えていればそれほど難しくなかったはずだが、特殊な単語を覚えていなければ手も足も出ないので、少し困った。もう少し勉強しておけばよかったな。

Financeでは、今日までの課題になっていた米国の自動車会社Fordが2000年に行った、VEPという株式分割に近いようなスキームについて、背景や効果を分析する。これは一定数の株式を所有していれば40%のVoting Powerを保証する、特殊なクラスB株という株式を持つフォード一族が、支配権を失うことなく、売却可能な新しい株式を手に入れることを狙った胡散くさい手法なのだが、IPOからフォードを手助けしてきたゴールドマンサックスのアナリストがとてもポジティブなオピニオンを表明したり、株主にとってもこれを機に株価が上がり、キャピタルゲインを得られるような仕組みになっている。

こういう手法に対しては予備知識があまりないので、ケースを読みながら、ああでもない、こうでもないと苦戦していたのだが、最終的には解釈としてあまりずれていなかったので良かった。授業では他に、ケースの内容を絡めながらキャッシュフローステートメントを読み解いたり、企業がキャッシュを放出する目的などについて解説があった。

例えば、配当を減らして現金を増やしているならM&Aの計画があるかもしれないし、将来の不景気に備えているのかもしれない。例えば買い戻しなどで、現金を放出するならば、買い戻して値上がりした株式交換でのM&Aがあるかもしれないし、今後のビジネスへの自信の表れかもしれない。ファイナンス活動から企業の戦略的な意図が見え隠れするのはおもしろい。

翌日の金曜日はひさしぶりに授業のない平日なので、チームメイトや他のクラスメイトと1階のバーで少し飲んで帰る。来週はまたデネフのストラテジーが戻ってくるので忙しくなる。週末はハーバードの授業もあるが、しっかり予習をしておかないと。

Thursday, March 31, 2011

3月30日(水) 朝スーダ、見学者来る、ダルコ先生を囲む会

8.30 am Management Communication
11.30 am Campus visit by HULT applicant
12.50 pm Operations Management (Guest Speaker)
4.00 pm Finance optional session with Prof. Dalko

朝からシスター・スーダのフリーセッション。4月締め切りの最終エッセイについて自由に質問してアドバイスをもらう。私は前回オフィスアワーに質問に行ってほぼストラクチャーができていたので、1人で作文に没頭していた。だいたい形になったので、また来週のセッションに来て終わらせよう。

その後、日本からHULTの受験を検討中というM氏の訪問にアテンド。同級生数名とランチを食べながら取り留めのない話をして、その後、オペレーションのゲストスピーカーによるセッションも見学してもらえた。某メーカーでサプライチェーンを担当していたそうなので、楽しんでもらえたならうれしい。

ランチを食べながらHULTの話をしていて、MBA受験をする人にとっての1番のハードルがTOEFLとGMAT、1番の気掛かりが卒業後の就職なのだよなと再認識。卒業後に関しては私も同じくらい気掛かりだが。HULTでの学習、就職、生活情報なんかをまとめた内部用Wiki的なものがあればよいのになと思う。@Wikiというウェブサイトを見てみたが、コンテンツは公開されてしまうようなので、できたらメンバー限定で閲覧できて、みんなが書き込める何かがあればきっと便利。知恵のある方より情報希望。

オペレーションのゲストスピーカーはGilletteのSCM担当者によるもの。いつも製品のイノベーションが鍵で、「これ以上のものはあり得ない」と思った製品を、次のイノベーションによって過去のものにしていくことが大切だという。そしてイノベーションは技術的な革新だけではなく、顧客が値段に見合うだけの価値を見出すものでないといけないとか。ひげ剃りに込められた知恵と熱意に感心。

サプライチェーンでいえば、Gilletteは2005年にP&Gに買収されたため、かなり効率的なSCを手に入れたらしい。北米で3つくらいの大きなDC (配送センター) があり、国内各地へオーダーから36時間以内に納品可能。また、SKU (パッケージ) が多彩で個別の需要予測が難しいため、サプライチェーンの後工程でパッケージ詰めを行うようになっている。それぞれのパッケージに独特な工程を後に遅らせることで、在庫の効率的な分配が可能なんだとか。

その後、ファイナンスのオプショナルセッション。教官のダルコが、課題になっているケーススタディーや、昨日の小テストのこと、ファイナンスに関する質問全般を受け付ける。レクチャースタイルを想像していたのだが、明日のCSRの試験もあって集まったのがたった15人。参加者でイスを寄せ合って座談会的な雰囲気になった。名して「ダルコ先生を囲む会」。

資金調達コストに関する質問なんかが出て、利率の低い日本でどうしてもっとレバレッジを掛けてビジネスをしないのかと、とても大雑把な質問がなぜか私に振られてきたりして困ったが、とにかくこの集まりはおもしろかった。内容について、とてもメモしておきたいところがあったので、別途エントリーにて書こうと思う。

ちなみに、上記質問に対して私が答えたのは、
  • 利率が低いときは景気が悪いので銀行は融資を渋る。お金に困っていて借金をしたいビジネスほどお金を借りられない。
  • 企業として借金をしてレバレッジをあげてもビジネスを伸ばす戦略がなければ仕方ない。
  • 文化としてあまりリスクを取りたがらないと思う。投資より貯金の文化だ。
  • 株主の構成も機関投資家の影響が小さかったので、投資による株主利益最大化への圧力が小さかったのではないか。
という内容。全く専門外なのでナンセンスなことを言っていなければよいのだが。もっと詳しい方がたくさんいると思うので、フィードバックは随時受付中。あるいは、こういうのをネタに飲みましょう。もっと知識が欲しい。

3月30日(水) PART 2. ビクトリアダルコ語る。

ファイナンスの教官ダルコが、課題になっているケーススタディーや、昨日の小テストのこと、ファイナンスに関する質問全般を受け付けるセッションがあった。レクチャースタイルを想像していたのだが、明日のCSRの試験もあって集まったのがたった15人だったので、参加者でイスを寄せ合って座談会的な雰囲気になった。名して「ダルコ先生を囲む会」。

ダルコはハンガリー出身。プロフィールによれば、27歳で同国民主議会、金融・税制・予算委員会のチーフスタッフ。その後、同国の中央銀行民営化に関して中央銀行総裁へのアドバイザーを勤めていたとか。私には想像もつかない世界だ。国家の頭脳 (または少なくともその割と重要な一部) とかいう表現が当てはまるんじゃないかと感心。

そんなダルコが今日のセッションの中でフランクなおしゃべりをしてくれたのだが、「あなたはファイナンス数式に懐疑的なコメントをするが、ではどうやってビジネスの評価をするのか、利益をどうやって計算するのか。投資はどうするのか」などと中国人Boが聞いたとき、こんな内容が飛び出した。
  • 数式を学ぶのは、それが議論の前提になるための言語だから。でも数式なんか信じちゃダメ。
  • 数式は例えば標準分布(?) に基づいていますが、こんなのウソです。有り得ない。
  • ファイナンスはあなたたちがマネージャーとして事業を分析するために有用です。
  • お金を転がすのを仕事にするのはやめなさい。
  • 特に人のお金を転がすのはやめなさい。
  • 個人で資金の小さな投資をするのはやめなさい。
  • 個人投資家は常に損を出しています。熱心に取引をするほど損が増えます。
  • ファンドマネージャーとして大きなお金を運用するなら利益が出る可能性はあります。
  • でも、損を出したときビルの窓から身を投げずに済む方法をファイナンスは教えてくれません。
  • あなたの時間はお金を転がすためじゃなく、もっと大切なことに使いなさい。例えば、子どもを育てるとか。
もっと大切なこととして、子どもを育てるというのが出てきたのが、私にとってはやけに感動的だった。確かに、お金が必要であることは疑いの余地がないし、利益を出さないビジネスは社会にとって税金を吸収して雇用を生み出さない点で悪だと思う。だけどその上で私は、人間がただお金のために生きるのではなく、愛情を持ったり、尊敬を抱いたり、やりがいを感じたりと、人間らしくいられることは、何よりも大切だと思っているし、資産運用の利回りを計算することよりも、信念や価値観を人に受け継いでいくことの方が大切だと信じている。

ファイナンスの人たちと言うのは、傾向としてMoney-driven (お金が動機) で、その辺りにやりがいを感じられる人が多いのだと思っているので、ファイナンスの教官からこういう発言が出てきたことはうれしく思った。取引でお金を儲けるためだけの学習ではなく、自分がマネジメントするビジネスための学習にできるように、授業でセオリーや数式を習うことに対して、自分の取るべきスタンスが見えたような気がする。

Saturday, March 26, 2011

3月25日(金) 寝坊、ファイナンス、和食

ストラテジーで製薬業界について、教官デネフの実際の経験を元にしたケースの解説を行ったらしい。ポートフォリオがキーらしい。その後、課題になっていたGoogleのケースの解説。前日に一生懸命やった甲斐もあってポイントは外していない印象らしい。全部が伝聞体なのは、Googleケースに睡眠時間を削られた後、痛恨の二度寝によって授業を寝過ごしてしまったためだ。デネフは遅刻を極端に嫌うため、5分以上遅れての入室は厳禁 (気にしない兵もいるが)。

仕方がないので (アタマもふらふらしていたし)、ファイナンスの予習をしながら次の授業を待つ。ストラテジーについては、クラスメイトを数人捕まえて習ったことを聞けば、それぞれに別のことを言うのでそれらをつなぎ合わせればなんとなく授業の様子が分かった感じだ。私たちのチームペーパーの方向性は良い感じだというのがうれしい知らせ。

デネフの授業のコツは、授業でカバーした内容をきちんと自分の知識として腹に落ちるまで消化すること。理論的な言い回しも複雑だったりするので、印象だけで分かった気になっていると、全く別の答えに行き着いてしまう。

午後、ファイナンスの授業がよい感じ。前日にBoがクラスメイトを招待して、課題になっていた問題を解説。これが非常によく効いたように思う。実りの多いファイナンスの授業になった。教官のダルコはとても解説が上手だし、授業にも緊張感があって良い。少し不思議な雰囲気を持った女性だが、アタマの切れには本当に感心してしまうことが良くある。

夜、アジア系の面々と美味しい和食。1週間分の疲労もあったのか、お腹がふくれると急激な睡魔に襲われる。周りからどうかしたのかと聞かれて、「眠い、眠い、眠い」を繰り返して笑われる。帰り道にみんなでアイスクリームも食べた。JP Lickという店に初めて入ったが、美味しかった。そして、レジ横で売っているチョコをかけたコーヒー豆が絶品だ。


Friday, March 25, 2011

3月24日 (木) WALMARTストラテジー、ファイナンス、Googleケース


ストラテジーがWALMARTのケース。戦略の鍵はロケーションとのこと。1つのデポから近隣の店舗に効率的に配送できるため、オペレーションコストを他社に比べて低く出来るとか。ここに競合が参入しても、エリア辺りでの規模の経済のため勝てない。しかも、複数の店舗で需要の増減も相互に補完してくれるため、全体的には安定した需要が見込まれる。そして商品切れが少ないという点でサービスレベルも向上する。

ちなみにWALMARTは、Everyday Low Priceというポリシーであまり特別なセールを打たないが、これも特定商品の売れ行きが上がったり下がったりしないように、という狙いもあるらしい。彼らの物流やサプライヤーとの連携による在庫管理には、相当秀逸なものがあるようだ。

ファイナンスでは、前半がテキストの内容のレビューと解説。ランチを挟んで、後半が株や債権の評価について。難しいことはしていないと思うが、ときどきアタマが追いつかない。いくつかの概念が腹に落ちていないため、思考のスピードが鈍い。

CAPMと呼ばれるモデルを使って、リスクフリーな利率、特定銘柄のリスクを示す標準偏差、史上の動きに対する敏感さなどの指標を使って、期待されるリターンを計算することが1つ。このリターンと、株の配当予測を使って、株の現在価値を計算することが1つ。たったそれだけのことなのだが、私の思考回路は時々ぷすんとショートする。実体験に結びつきにくい知識は吸収がよくないので、どうやらもうちょっと練習が必要。

夕方、ストラテジー。Googleケースのディスカッション。チームの面々からばらばらに上がってきているエッセイの各パーツのクオリティが正直よくない。ケースの読み込みと授業内容の正確な消化ができていない印象。多少の書き直しをしたり、新しいパートを引き受けたり、私は相変わらず自分で仕事を増やしてしまう。仕事、遅いのに。

6時から8時、クラスメイトの中国人Boによるファイナンス講座。翌日の授業のためのコツを教えてくれる。どうやら彼は授業の進み方の遅さに不満があるらしく、クラスのレベルの底上げを狙っている。私としてもそれはうれしい。

その後ストラテジーに戻って、結局自分のパートを終わらせたのが10時過ぎ。少し誤解があってやり直しを終えたのが、うちに帰った後の12時半。誤解だと思った部分が誤解ではなくて、別の苦手なメンバーから私に好意的なインプットが来たのが2時。これに気づいたのが3時。もう面倒だったのだが、レイアウトが見難かったので整えてやって3時半。

目覚めて、「超見やすい。サンキュー」とメールを受け取ったのが朝。さあ授業へ向かおうかと思ったところで痛恨の二度寝。金曜日に続く。

Thursday, March 24, 2011

3月23日 (水) オペマネ、ファイナンス、ストラテジー、苦手なタイプ。


朝からオペレーションの授業で、在庫ブルウィップ効果について学習。Barrilaというイタリアのパスタ会社のケースを使う。実は、これは英国時代に同じケースをやったことがあったので分かりやすかった。ビールゲームというSCMシミュレーションがよく知られているが、少しネタが古い。基本なので仕方がないけれど。

昼、ランチを食べながらファイナンスのケースのディスカッション。キャッシュフローのシミュレーションなのだが、前日もめた分の責任も感じていたので、かなり力を入れて分かりやすいエクセルファイルを用意しておいた。結果、ディスカッションはすんなり進んだ。細かい点の解釈についてのみ、少し話し合って方針を決めて、レポートとしても見やすいものになったので一安心。

その後、ストラテジーのGoogleケースについてディスカッション。特にメンバーの中の1名と性格が合わない。言葉数が多い上に論理に矛盾が多すぎて、どこから突っ込んでいいのか分からなくなる。しかし、これを全部確認していくとケンカになってしまうのはよく分かっているので、流したりすかしたり、時々釘を刺したりしながら話を進める。

私の苦手なこのタイプは、例えば「独り勝ち可能 (Winner-take-all) なセグメントであるための条件の1つとして、製品の差別化への需要が限定的であることが挙げられる」という理論を習ったときに、まず「差別化への需要」について混乱し、「限定的→独り勝ち可能」の部分でまた混乱し、よく分からないままに「YesなのかNoなのか」と混乱し続ける。

「差別化への需要がある」ということは、「特別な製品を欲しがる人がいる」ということ。「需要が限定的」というのは、「誰が作っても大体同じで、特別なものは期待していない」ということ。今回のケースは後者の条件が当てはまらないので、Googleのいるセグメントは、独り勝ち可能なセグメントの条件の1つを満たしている (が、他の条件を満たしているかどうかは別問題) というのが、正しい解答のプロセスなのだが、とにかくこれを解説しようにも聞いてくれない。悪いことに、1人で混乱する分にはかまわないのだが、人に的の外れた質問をするのでこっちのペースまで狂う。

4時から、スチューデントサービスによるOPTやCPTと呼ばれる、米国での就労許可についての説明会。その後、HSA主催のクイズ大会があって、私はイベントごとは好きじゃないと言っているのにスタッフ扱いで駆り出される。こういうイベントは卒業パーティーやYear Bookという卒業アルバム的なものの作成のためのファンドレイジングも兼ねているので、文句は言えない。

終了後にまた残っていた課題に取り掛かり、夜中までストラテジーの作文と、ファイナンスの予習。作文が終わったのが11時ごろで、ケースを読み終わったら1時前、3時ごろまでファイナンス。寝不足に拍車が掛かっている。

Wednesday, March 23, 2011

3月22日 (火) ファイナンス、IT、ストラテジー


朝のミーティングでファイナンスのケース。チームメイトには会計や財務のバックグラウンドを持ったメンバーがおらず、一応アカウンティングをかじっている私と言葉の定義が違っていて、少しもめたりする。みんなモジュールAでアカウンティングとファイナンスを学習したはずなのだが、やっぱりそれだけでは定着しないらしい。しかし、P/Lに載せる費用と、B/Sやキャッシュフローにしか現れない設備投資との区別ができないMBA生というのは問題だ。葛藤。

ITプロジェクトでは、なんだか古めかしい響きのするWeb 2.0についてレポートを書く。・・・与えられたテーマなので文句は言えないが、ちょっとネタとしても古すぎないだろうか。ITの授業は正直よく分からない。ERP (Enterprize Resource Planning) やBI (ビジネスインテリジェンス) などと言ったテーマについて学習するが、専門外としてどこまで理解しておけばよいのかいまいち分からない。「クラウド化してしまえばそんなの全部どうでもよくなるよ」と根拠のないことを言っても仕方がないけれど、自分の中でどこまでを知識として吸収できるのか現実的なラインを見つけないと。

ランチを食べながら、HSAの面々とミーティング。このメンバーの1人、ベネズエラ人のOは私のモジュールA、Sampsonコーホートの相棒だが、どうにも態度が悪い。当初はソーシャルイベントは俺に任せろ、とパーティー男らしいところを見せていたのだが、何度かのイベントでスチューデントサービスとの連携がうまく行かず、それ以来いじけている印象。今日も案の定、ミーティングに遅れてきた上に、ランチを買いに行ってしまったので実質的に参加できていない。「そろそろ首にしようか」と残りのメンバーで半分本気で話し合う。

ストラテジーのクラスでは、ネットワーク効果について学習。例えば携帯のキャリアのように、利用者が増えるほど、そのネットワークに参加することで得られる価値が増加するのがネットワーク効果。多くの場合、スイッチングコストが発生することで、新たな競合の参入に対するバリアの効果もあるのだと思う。 ポジショニング、組織能力と合わせて、課題をやるためのネタが揃った感じ。

相変わらず大雑把な私の理解として、戦略においては独自の価値を創り出すことが重要だけれど、このためには競争しているマーケットにおける位置取りと、自社の組織能力が大切。そして、自分の位置を決めたら、そのセグメントを完全にキープしてしまわないといけない、という話。このキープしてしまうために考慮すべきが、ネットワーク効果なんだと思う。

この後、ファイナンスでもめた分の責任を果たすべく、エクセルシートと格闘。翌朝のミーティングに備えた資料を作る。早め (とはいえ8時半過ぎ) に学校を出て、早く寝ると深夜に目が覚める。メールで友人からメールの英訳の依頼が来ていたので、これを終わらせて、早朝からケースを2本読む。

Friday, March 18, 2011

3月17日(木) ファイナンスと避けられない違和感、CSR、中華街。

10.10 am Finance II
12.50 pm Finance II
2.30 pm Meeting for Global Citizenship

昼休みをまたぐ珍しい時間帯でダルコのファイナンス。課題になっていた30問の中から難易度の高いものを選んでコールドコール。「○○君、これ解いて」と指名された学生は、黒板の前で問題を解かなければならない。

一番手に指名された米人Sは数字を扱う科目が苦手で知られている。数行書いたところで「不正解。席に戻って」と退場になった。とりあえず教訓として「混ぜるな危険」。Sのやった間違いは、現在価値と将来価値をごちゃ混ぜにして1つの数式にしてしまったこと。これを混ぜるとダルコは怒るので危険。

将来のキャッシュフローは現在価値に換算して考える。ファイナンスの基礎といえば基礎だが、実はうちのチームメイトもミーティング中に同じ間違いをしていた。シンプルすぎる例で言えば、「1億ドルの投資で1年後に1.8億ドルだから利益率が80%でしょ?」というのが間違いで、1年後の1.8億ドルが現在価値に直していくらに相当するのかを考えるのが正解。どうにもモジュールAで習った内容を理解していない学生が多い。

この問題の後は、ケーススタディ。これもコールドコールがあり、指名された学生が黒板を使って解説しなければならない。そして第4問、私が指名された。クラスメイトが見つめる中、テクテクとボードに向かって歩き、タイムラインを書いて、キャッシュフローを図示、現在価値を計算して、結論を述べる。「This is it. Any questions?」と言うと、パチパチパチとダルコが拍手。ほっと一安心。前回の授業でも発言できているし、今回も問題を担当したので、クラスへの貢献としては今のところうまく行っている。

今日のいちばんの収穫は、ファイナンスではリターンが見込まれる投資を行った瞬間に、資産が増えたことになるという考え方を、簿価を基準にしたアカウンティングの資産価値計算と比較しながら学習できたこと。私は、日本にいたときの仕事がアカウンティング側に近い内容だったので、ファイナンスはときどき感覚的に納得いかないことがあるのだが、その理由がとてもはっきり分かった。

例えば、利子率10%の世界で誰かに1000円を貸して、来年2000円にして返してもらう約束をしたとする。会計では、資産として「貸したお金 1000円」と記録するが、ファイナンスでは「貸したお金の現在価値 2000/1.10= 1,818円」となる。そして、私には1,818円相当の価値を持つ資産があるので、これを保証に銀行から1,818円を借りてさらに経済活動をすることができる、と考える。

この1,818円は1年後に利子がついて2000円になるので (これが将来価値)、はじめに誰かさんに貸したお金が返ってきたら、これを返済することが出来る。ここで借りた1,818円を、利子率にあたる10%以上の利回りが予測される何かに投資すると、また私の資産の現在価値が増えて、その分さらにお金を借りて運用することができる。こうして資産がどんどん増える。

私にとっては、違和感でアタマの中が大混乱してしまうのだが、ファイナンスとしては正しい。実際こうやって考えればお金はどんどん増える (ような気がする)。とにかく性格に合わないと思うのは、「将来いくらになるはずだから」という前提で話が進むところ。将来に何が起こるかなんてわからないのだから、手元にないお金を元に借金をして、諸事情により入ってくるはずのお金が滞れば破産だ。まぁ、だからリスクマネジメントをするんじゃないか、と言われるのだろうが。

授業のあと、某タバコ会社のCSRに関するグループレポートをまとめるためのミーティング。しかし集まったのが5人で、インド人Aは現れないし、電話を鳴らしても出やしない。このレポートには、彼の担当パートもあるのに。私は今日、各人のパート持ち寄り、ポイントをまとめてフローを確認、レポートを完成させるつもりだった。そのために昨夜3時頃までカタカタとタイピングをやってたんだけどなぁ。

とはいえ、ディスカッションとしてはとても楽しいミーティングになった。ステークホルダーとして、株主、顧客、従業員、コミュニティなどに加えて、サプライヤー (タバコ農家)、競合企業、メディア、ロビイストや嫌煙団体、などが存在し、それぞれの思惑がある。この状況の中で、タバコっていう基本的に健康に害しか与えない嗜好品を作って販売するビジネスが、社会的責任についてどう考えて、何を行っているのか、そして果たしてその行動はどう評価されるべきなのか、と割と熱いトーンで話し合って終了。

夕飯はチャイナタウン。昨夜の寝不足もあり、おなかがふくれると疲れが噴き出した。電車を待ちながら友達と話しているのに、気づくとまぶたが落ちてくる。電車の中で話しながら唐突にカクンと眠ってしまってアーネストやマークの失笑を買った。

Wednesday, March 16, 2011

3月15日(火) ストラテジー、ファイナンス、HGCC、地震

8.30 am Strategy
12.50 pm Finance

朝からストラテジー。ベルギー人でA.D.Littleのグローバルパートナー、私の中でモジュールAでいちばん評価の高かったデネフがHULTボストンに帰ってきた。早口で切れ味良く、授業の概要を説明し、ストラテジーとは?という講義開始。テキストで習うような「戦略 = コストリーダーシップか差別化」なんてのは現実では使えない、といきなり教科書へのアンチテーゼから入るところが面白い。「意外と中途半端なものが売れている(中級の車とか)」と言われれば確かにそうだ。

実際の企業というのは、極端な低コストや、抜群に差別化されたスター商品ばかりを抱えているのではなく、これといった競争優位性を持っているわけでもない。その中でどうやって厳しい競争を生き抜いて利益を出していくのか、リアルな戦略を教えてやる、とエキサイティングなことを言う。

今日の授業は、前提の前提として、「戦略= ポジショニング」という(乱暴に言えば)ポーター派
と、「戦略=組織の能力」という組織能力派(コア・コンピタンスとか好きな系)についてざっくり解説。この辺は、昔読んだのでとりあえずアタマに入っている。彼は早口だが説明はクリアなので、アタマがぼんやりする暇がなく、フル回転しているうちに3時間の講義が終了。

ランチを取りながら、HULTで日本向けの募金を計画し、スチューデントサービスやダイレクターのミシェルに話を通す。明日から、募金開始の予定。

午後はファイナンスの2回目。ドットコムバブルにおける金融仲介者の役割というケースを元に、VC(ベンチャーキャピタル)、プライベートエクイティ、投資銀行、アナリスト、格付け機関なんかの役割を、「理想」対「現実」と比較しながら学んでいく。

私自身は、ファイナンスに対してそれほど魅力を感じていない。1つには、会計の方が証拠がきっちり出揃っていて、地に足が着いた感じがして好きだというのが理由。しかし、もう1つの大きな理由としては、ファイナンス理論が不確定な将来のキャッシュフローに基づいているのに、あたかも何かを知っているような顔をしているのが気に食わない(完全に主観)。

英国のCassにいたときストラテジー分析を教えてくれたイタリア人講師のジャンビートが言ったのは、「インベストメントバンカーとストラテジストとは違うんだ。インベストメントバンカーは、将来のキャッシュフローを元にお金を動かす人で、将来のキャッシュフローを決定する戦略を考えるのがストラテジストなんだ」ということ。私はこっち側の考え方に属する人間。

しかし、そのファイナンスへの不信を踏まえたうえで、今のハンガリー人講師ビクトリア・ダルコの授業は面白い。いろいろな角度からランダムに発射される、学生たちの我流の知識(よい年をしたMBA学生の我流知識と思い込みは、経験と主観に裏打ちされている分とても強烈だ)に対し、どんと構えて立ち向かいながらしっかり授業をコントロールしている。

投資銀行の役割としてIPOについて話すなかで、企業の真の価値(Intrinsic Value)なんていう話が出てきた。私はここまで発言できていなかったのもあって、「真の価値なんてありえない。誰も不確かな情報しか手に入れられないのだから、全部主観、あるいはその時点の最善の推測に過ぎないのじゃないか」と典型的なファイナンス嫌いの発言をしてみた。

後に、その時点で入手可能な情報に基づいたとても合理的な推測のことを、ファイナンスの世界では真の価値と呼ぶのだと教えられるわけだが。ただ、これによって議論が前に進んだり、ダルコが「真の価値 についての3つのパラダイム」なんてレクチャーをしてくれたり、私にとっては学びの多い時間になった。授業が始まる前には、ダルコは日本人があまり好きではないとかいう噂もあって(根拠なし)、はらはらしていたのだが、ここまでの感覚として、この授業は他の多くのクラスと比べて断然おもしろい。

授業終了後の4時からHGCCのミーティング。オンラインコンペティションで、私のチームは180票を集めて、2位に70票以上の差をつけてトップに立っている。このビデオに加えて、日曜日までにスライドとワードも提出しなければならないので、他の課題、ハーバードエクステンションの課題、ボランティア翻訳、募金活動、HSAの活動なんかとも折り合いを・・・なんとかつけて、よいものを創りたい。(投票はここから http://apps.facebook.com/hultglobal/contests/101940/voteable_entries/17678918?ogn=facebook&order=recency

で、夕方からHGCCスライドのドラフトと、Room to Readのボランティア翻訳を終わらせ、地震災害復興の寄付のお願いメールを送り、早速のレスポンスに対応し、ケースを読んでいると今日もHULTで午前様。ブログ書いてないで寝なきゃ・・・。