Monday, September 19, 2011

まとめ。あと、このブログの今後。

私のHULTでのMBA修了に当たって、このブログをどうするか考えた。

私は、今後も米国に残って今のインターン先で契約ベースの仕事を続けながらフルタイムの仕事を探すつもりだが、HULTやMBAに興味があってここを訪れる人の中に、米国就活日記に関心のある人がどれだけいるかは分からないし、ましてや私の就活が結局うまく行かず、「就活残念日記」的なものになった場合、きっと読者層は完全に別のものになる。

そこで、このブログはHULT、ボストンおよび他の米国MBAに関心のある方たちをターゲットとした、MBA生活にフォーカスした記録としてこのまま置いておくことにした。これまでにも直接MBAやボストン生活に関係しないエントリーもあったが、これは愛嬌ということにしてほしい。

雪が降った日、HULTの前

このブログのテーマであるHULTのMBAについて説明を加えておけば、HULTはボストンキャンパスをはじめ、サンフランシスコ、上海、ドバイ、ロンドンに5つのキャンパスを持つインターナショナルビジネススクール。経営コンサルティング会社のArthur D. Littleが創立したマネージャー育成のためのビジネススクール (Arthur D. Little School of Management) を、EFという教育機関が買い取って03年に校名を変更した。詳細については、以下のウェブサイトを参照。

日本語ウェブサイト(ページ数が少ない) → http://www.hult.edu/mba-jp
日本人卒業生ウェブサイト → http://www.hult-mba.jp/

米国ではまだ数の少ない1年制のMBAプログラムを提供していて、名称変更からの歴史が浅いこともあって知名度はあまり高くないが、その充実したコンテンツは、The Economist誌のグローバルMBAランキング (27位、北米17位) や、Financial TimesのグローバルMBAランキング2010でも61位 (09年は94位) など、高く評価されている。

ランキングで言えば、たくさんのビジネススクールがあるマサチューセッツ州で、ハーバードとMITに次ぐ、隠れた優良MBAということになる。(説明ここまで)

ある日のクラスの面々

私は2010年の9月入学。このブログは元々、私がここでの生活を記録し、後から自分の学習を振り返るために立ち上げたのだが、HULTのMBAに関する数少ない情報源として、進学希望者の間で徐々に読まれるようになった。アジアのアドミッション担当ディレクターのKieranや、ボストンのキャリアオフィスがこのブログの存在を知ってからは、日本の進学希望者に読まれていることを意識するようにしていた (意識し損ねているときもある)。

しかし、やはりMBAでの日常といえば、たまにある貴重なうれしい体験や充実感と、一方で気持ちの大半を占める難しいチームワークへのイライラや就職への不安、授業での苦労などで構成されているため、内容がネガティブな所も多くある。これが読者の方にどのような印象を与えたかは分からない。私の性格的なものなので仕方ない。

あくまで強調しておきたいことは、HULTでの一年間のMBAの経験は、私にとってとても内容が濃く、とても充実したものであったということだ。世界各国から様々な一流企業でのキャリアを一時中断、キャリアアップや起業を目指してやってきたクラスメイトと一緒にビジネスの事例や理論を学ぶことから得られた知識や、たくさんの議論や (ほぼ) 口論、学外での私的な交流を通して経験したこと、学んだことというのは、他では決して得られないと思う (こういったフレーズは、どのMBAブログでも見られること間違いないが、本当に貴重な経験だった)。

特に私の場合、日本からハワイと英国への留学を通して学業に多くの時間を割き、実務の経験が比較的短かったため、様々な業界で平均7−8年程度、マネージャークラスの経験があるクラスメイトとプロジェクトを通じて議論して協働したことは大きな自信になった。そして、インターンの経験、ALPでのコンサルティングプロジェクトを通して、異国の地で実践に近いビジネスの経験ができたことには、HULTの関係者に対して本当に感謝している。

日本人クラスメイト(1人隠れている)

また、この一年を乗り越える中で、ボストンキャンパスの日本人学生の強い団結がとても重要なファクターだった。ボストンには9人もの日本人がいて、それぞれの得意分野を活かして互いを助け合っていた。常に一緒にいる訳ではないのだが、カルチャークエストや試験が近いときなどのチームワークに対しては、他国の学生からも羨望のコメントを何度か聞いた。

今はこのうち7名が日本へ帰国し、すでに元の企業や新天地での業務を開始したり、最終の面接に臨んだりしている。彼らの学業やキャリアへの姿勢や、日本での素晴らしい経験に基づく話から、私も多くを学ばせてもらった。今更ながら、感謝の気持ちに耐えない。卒業から1ヶ月が経って、こんなことを書いているのもタイミングのずれた話だが。

以上を以て、私のHULT MBAについてのブログは終了となる。これまで記してきた内容が、数少ないHULTに関する日本語での情報として、今後HULTへ留学される方、留学を検討される方、ボストンでの生活を始められる方にとって参考になっていれば幸いである。最後になるが、これまで私見と雑念に満ちた私の日々の駄文を読んでくれた皆様に感謝したい。ありがとうございました。

ボストン夜景(本文とは関係ありません)

1 comment:

  1. 初めまして。現在MBAの取得を考えている、社会人二年目となる、24歳の者です。

    今回、検索結果からこちらのブログを拝見させていただきました。
    そこで、質問名のなのですが実際のところ、HULTでのMBAの取得後の就職はどのような状況でしょうか?
    主な卒業生の就職先や、企業からのオファーの様子、就職の際に○年以上の実務経験等求められるのでしょうか?

    私はキャリアチェンジ(ハウスメーカー設計職からコンサルティング業界)を考えており、参考としてお聞かせいただければ幸いです。

    突然の質問で大変恐縮ではありますが、よろしくお願いいたします。

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