Wednesday, April 20, 2011

4月19日(火) ファイナンスファイナル

朝10時よりファイナンスの最終試験。80分で15問の記述式。小問題による基礎の定着と、ケースを使った知識の応用とで構成されていたこの科目の試験は、基礎問題を時間内に正確に解けるかどうかを計るものだったらしく、とにかく基本に忠実だった。

教官のダルコは常々、テキストに書いてある公式なんかは全て現実には役に立たないが、マネジメントが意思決定を行うための議論のベースになる共通言語だから覚えなさい、と言う。私も同感。これらを理解していないのは、米国の企業に働いていて英語を話せないのと同じで、どれだけ考えが深くても、正しいことを言っていても、共通言語でのコミュニケーションが取れない限り周囲に理解してもらうことも、人を説得することもできない。

一方で、もう1人のファイナンスの教官エドモンドは、私のクラス以外の2つを教えているが、こういった計算は一切問わず、学生1人1人がマネジメントとしてどう意思決定するかのみを問う、と聞いた。授業の内容も、株式市場とボンドやストックにからめて、彼のファイナンスキャリアでの様々な体験を語るもので、とてもエキサイティングだという。同じHULTのMBAファイナンスIIという科目でも、教官によって全くコンテンツが違ってくる。

学生の間でもこの2つのクラスに関する意見は様々。ダルコの授業が好きな人、例えば私に言わせれば、エドモンドの言うマネジメントの意思決定をサポートしたり、人に伝えるための言語がテキストに書いてある公式やセオリーで、これらを理解しないでただ自分の意見を自信たっぷりに唱えるマネジメントなど信用できたものではない。逆に、エドモンドの授業が好きな学生は、私たちのクラスはモジュールAで習ったファイナンスIの内容をテキスト通りにただ繰り返しているようで、ファイナンスのビッグピクチャーが見えていないように映るらしい。

もちろん、誰一人として両方のクラスを受けているわけではないので、互いのクラスの内容は人づてに聞いたものでしかないのだが。結局、どちらの授業も趣向が違うがきっとおもしろいのではないだろうか、と推測する私は楽天的にできている。とにかく、私のファイナンスの試験はとりあえず無事に終わり、モジュールBの授業も、木曜日から始まるビジネスシミュレーションというゲーム形式での集中講座を残すのみとなった。

余談だが、試験後にダルコのところへ行き、授業がおもしろかったとお礼を言ったところ、あなたがクラスでいちばんお洒落だったわよ、ととても不思議なフィードバックをもらった。何がお気に召したのか理由は分からない。

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