8.30 am Strategy
12.50 pm Finance
朝からストラテジー。ベルギー人でA.D.Littleのグローバルパートナー、私の中でモジュールAでいちばん評価の高かったデネフがHULTボストンに帰ってきた。早口で切れ味良く、授業の概要を説明し、ストラテジーとは?という講義開始。テキストで習うような「戦略 = コストリーダーシップか差別化」なんてのは現実では使えない、といきなり教科書へのアンチテーゼから入るところが面白い。「意外と中途半端なものが売れている(中級の車とか)」と言われれば確かにそうだ。
実際の企業というのは、極端な低コストや、抜群に差別化されたスター商品ばかりを抱えているのではなく、これといった競争優位性を持っているわけでもない。その中でどうやって厳しい競争を生き抜いて利益を出していくのか、リアルな戦略を教えてやる、とエキサイティングなことを言う。
今日の授業は、前提の前提として、「戦略= ポジショニング」という(乱暴に言えば)ポーター派
と、「戦略=組織の能力」という組織能力派(コア・コンピタンスとか好きな系)についてざっくり解説。この辺は、昔読んだのでとりあえずアタマに入っている。彼は早口だが説明はクリアなので、アタマがぼんやりする暇がなく、フル回転しているうちに3時間の講義が終了。
ランチを取りながら、HULTで日本向けの募金を計画し、スチューデントサービスやダイレクターのミシェルに話を通す。明日から、募金開始の予定。
午後はファイナンスの2回目。ドットコムバブルにおける金融仲介者の役割というケースを元に、VC(ベンチャーキャピタル)、プライベートエクイティ、投資銀行、アナリスト、格付け機関なんかの役割を、「理想」対「現実」と比較しながら学んでいく。
私自身は、ファイナンスに対してそれほど魅力を感じていない。1つには、会計の方が証拠がきっちり出揃っていて、地に足が着いた感じがして好きだというのが理由。しかし、もう1つの大きな理由としては、ファイナンス理論が不確定な将来のキャッシュフローに基づいているのに、あたかも何かを知っているような顔をしているのが気に食わない(完全に主観)。
英国のCassにいたときストラテジー分析を教えてくれたイタリア人講師のジャンビートが言ったのは、「インベストメントバンカーとストラテジストとは違うんだ。インベストメントバンカーは、将来のキャッシュフローを元にお金を動かす人で、将来のキャッシュフローを決定する戦略を考えるのがストラテジストなんだ」ということ。私はこっち側の考え方に属する人間。
しかし、そのファイナンスへの不信を踏まえたうえで、今のハンガリー人講師ビクトリア・ダルコの授業は面白い。いろいろな角度からランダムに発射される、学生たちの我流の知識(よい年をしたMBA学生の我流知識と思い込みは、経験と主観に裏打ちされている分とても強烈だ)に対し、どんと構えて立ち向かいながらしっかり授業をコントロールしている。
投資銀行の役割としてIPOについて話すなかで、企業の真の価値(Intrinsic Value)なんていう話が出てきた。私はここまで発言できていなかったのもあって、「真の価値なんてありえない。誰も不確かな情報しか手に入れられないのだから、全部主観、あるいはその時点の最善の推測に過ぎないのじゃないか」と典型的なファイナンス嫌いの発言をしてみた。
後に、その時点で入手可能な情報に基づいたとても合理的な推測のことを、ファイナンスの世界では真の価値と呼ぶのだと教えられるわけだが。ただ、これによって議論が前に進んだり、ダルコが「真の価値 についての3つのパラダイム」なんてレクチャーをしてくれたり、私にとっては学びの多い時間になった。授業が始まる前には、ダルコは日本人があまり好きではないとかいう噂もあって(根拠なし)、はらはらしていたのだが、ここまでの感覚として、この授業は他の多くのクラスと比べて断然おもしろい。
授業終了後の4時からHGCCのミーティング。オンラインコンペティションで、私のチームは180票を集めて、2位に70票以上の差をつけてトップに立っている。このビデオに加えて、日曜日までにスライドとワードも提出しなければならないので、他の課題、ハーバードエクステンションの課題、ボランティア翻訳、募金活動、HSAの活動なんかとも折り合いを・・・なんとかつけて、よいものを創りたい。(投票はここから http://apps.facebook.com/hultglobal/contests/101940/voteable_entries/17678918?ogn=facebook&order=recency)
で、夕方からHGCCスライドのドラフトと、Room to Readのボランティア翻訳を終わらせ、地震災害復興の寄付のお願いメールを送り、早速のレスポンスに対応し、ケースを読んでいると今日もHULTで午前様。ブログ書いてないで寝なきゃ・・・。
12.50 pm Finance
朝からストラテジー。ベルギー人でA.D.Littleのグローバルパートナー、私の中でモジュールAでいちばん評価の高かったデネフがHULTボストンに帰ってきた。早口で切れ味良く、授業の概要を説明し、ストラテジーとは?という講義開始。テキストで習うような「戦略 = コストリーダーシップか差別化」なんてのは現実では使えない、といきなり教科書へのアンチテーゼから入るところが面白い。「意外と中途半端なものが売れている(中級の車とか)」と言われれば確かにそうだ。
実際の企業というのは、極端な低コストや、抜群に差別化されたスター商品ばかりを抱えているのではなく、これといった競争優位性を持っているわけでもない。その中でどうやって厳しい競争を生き抜いて利益を出していくのか、リアルな戦略を教えてやる、とエキサイティングなことを言う。
今日の授業は、前提の前提として、「戦略= ポジショニング」という(乱暴に言えば)ポーター派
と、「戦略=組織の能力」という組織能力派(コア・コンピタンスとか好きな系)についてざっくり解説。この辺は、昔読んだのでとりあえずアタマに入っている。彼は早口だが説明はクリアなので、アタマがぼんやりする暇がなく、フル回転しているうちに3時間の講義が終了。
ランチを取りながら、HULTで日本向けの募金を計画し、スチューデントサービスやダイレクターのミシェルに話を通す。明日から、募金開始の予定。
午後はファイナンスの2回目。ドットコムバブルにおける金融仲介者の役割というケースを元に、VC(ベンチャーキャピタル)、プライベートエクイティ、投資銀行、アナリスト、格付け機関なんかの役割を、「理想」対「現実」と比較しながら学んでいく。
私自身は、ファイナンスに対してそれほど魅力を感じていない。1つには、会計の方が証拠がきっちり出揃っていて、地に足が着いた感じがして好きだというのが理由。しかし、もう1つの大きな理由としては、ファイナンス理論が不確定な将来のキャッシュフローに基づいているのに、あたかも何かを知っているような顔をしているのが気に食わない(完全に主観)。
英国のCassにいたときストラテジー分析を教えてくれたイタリア人講師のジャンビートが言ったのは、「インベストメントバンカーとストラテジストとは違うんだ。インベストメントバンカーは、将来のキャッシュフローを元にお金を動かす人で、将来のキャッシュフローを決定する戦略を考えるのがストラテジストなんだ」ということ。私はこっち側の考え方に属する人間。
しかし、そのファイナンスへの不信を踏まえたうえで、今のハンガリー人講師ビクトリア・ダルコの授業は面白い。いろいろな角度からランダムに発射される、学生たちの我流の知識(よい年をしたMBA学生の我流知識と思い込みは、経験と主観に裏打ちされている分とても強烈だ)に対し、どんと構えて立ち向かいながらしっかり授業をコントロールしている。
投資銀行の役割としてIPOについて話すなかで、企業の真の価値(Intrinsic Value)なんていう話が出てきた。私はここまで発言できていなかったのもあって、「真の価値なんてありえない。誰も不確かな情報しか手に入れられないのだから、全部主観、あるいはその時点の最善の推測に過ぎないのじゃないか」と典型的なファイナンス嫌いの発言をしてみた。
後に、その時点で入手可能な情報に基づいたとても合理的な推測のことを、ファイナンスの世界では真の価値と呼ぶのだと教えられるわけだが。ただ、これによって議論が前に進んだり、ダルコが「真の価値 についての3つのパラダイム」なんてレクチャーをしてくれたり、私にとっては学びの多い時間になった。授業が始まる前には、ダルコは日本人があまり好きではないとかいう噂もあって(根拠なし)、はらはらしていたのだが、ここまでの感覚として、この授業は他の多くのクラスと比べて断然おもしろい。
授業終了後の4時からHGCCのミーティング。オンラインコンペティションで、私のチームは180票を集めて、2位に70票以上の差をつけてトップに立っている。このビデオに加えて、日曜日までにスライドとワードも提出しなければならないので、他の課題、ハーバードエクステンションの課題、ボランティア翻訳、募金活動、HSAの活動なんかとも折り合いを・・・なんとかつけて、よいものを創りたい。(投票はここから http://apps.facebook.com/hultglobal/contests/101940/voteable_entries/17678918?ogn=facebook&order=recency)
で、夕方からHGCCスライドのドラフトと、Room to Readのボランティア翻訳を終わらせ、地震災害復興の寄付のお願いメールを送り、早速のレスポンスに対応し、ケースを読んでいると今日もHULTで午前様。ブログ書いてないで寝なきゃ・・・。
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