さて、モジュールA。なんとなく忙しくなってきていて、自分の中での優先順位がぼやけてしまいそうなので、自戒というか自律の意味をこめてメモ。
私のMBAに関する考え方だが、まず、会計の基礎、財務の基礎、マーケティング、ストラテジー、その他の基礎。理屈で学ぶ異文化コミュニケーションやチームビルディングのセオリー、これら知識が、本当に役に立つとは思えない。 正直、知識だけで言うならば、日本で買えるポケットMBAシリーズをよく読んで、自分が勤める会社のことを分析してみるとか、異業種の集まりで議論してみた方がずっと深い内容になると思う。ただし、周囲に時間と関心のある人がいれば。 理屈で言えば、学生としてMBAをやる意味っていうのは、フルタイムでやれること、知識を持った教官がいてフィードバックが受けられること、英語でやれることくらい。
じゃあ、今の時間に意味がないかと言えば、そうではない。 期間限定のアタマの筋トレができることが、MBAのメリットの1つ。先週会ったVCのK氏はMBAでの学習を筋トレだと言ったのだが、いろいろな課題について考えることで反復練習式にアタマを鍛えることができる。反復練習は思考を固定化させるので、常に良いことだとは思わないが、とりあえず思考のクイックネス(or アジリティーとか書くとそれっぽいか)は上がる。
別の利点は、人種も国籍も出身業界も違う人たちの集まったチームでなんとかコミュニケーションをとり、自分のプレゼンスを発揮しチームを成功に導くなんてことにチャレンジできること。しかも、失敗しても成績が下がるだけで、言ってみればリスクフリーだ。
個人的にいちばん重要なのは、志の高い人、未来を見ている人、刺激をくれる人に会えること。よくある話だが、同じ行動をしていても、目線の置き方で気持ちも変われば、得られる充実度も、そして創造性が発揮される可能性も変わる。 使い古された事例の「教会を建てるレンガ職人」の話にしても、同じことをしている人が、「見れば分かるだろう、レンガを積んでるんだよ。それが俺の仕事だから」と考えるのと、「みんなが平和や幸せを願って、神様に祈りを捧げられる場所を作ってる」と考えるので、実際に出来上がるものに差が出るだろうと思うのは、私が楽天的なだけではないはず。
私は教会を建てるつもりはないが、レンガ職人の頭の中にあるような「こうありたい未来像」を描き、そのために行動していける自分の軸を作っていくことが、今ここにいる意味なんだと考えたいと思っている。そしてこんな機会を与えられていて活かさない手はない。支えてくれる人たちには本当に多謝。
こっちへ来て以来、自分を試してみる目的で授業の他になんだかんだとやっていて、これが時間を圧迫しているいちばんの原因であるにも拘らず、いちばんコンタクトを取りたい人にはまだうまくつながっていない。相変わらず度胸は足りないのだが、ちょっとずつ粘りは出てきていると思う。あきらめるのは簡単なのだが、何かをやる人っていうのはいつも、結局あきらめなかった人だ。この辺、ボストンへ来ることを決めた時から、私はすっかり開き直れている。安定したキャリアの可能性と付き合っていた人とが離れて行ったが、そうなってしまえば、怖いものなんてない。
余談として、MBAを考えている人がこれを見ることがあれば、ぼくの意見として思うことは、将来に堅実なリターンが欲しいのならば、MBAはあまりお勧めしないということ。たくさんの人に反対されても、なんかいろいろ失っても、やっぱり行きたいと思うなら、間違いなく貴重な体験ができるだろうということ。それと、英語は死ぬほど練習しておいた方が良いということ(TOEFLギリギリとかで来ると得られるものが少ないです)。
No comments:
Post a Comment