Sunday, February 27, 2011

2月26日(土) 土曜日ハーバード & NYCから友来たる

1.00 pm Becoming an Agent of Change @Harvard Extension School
4.30 pm NYCから来た友人と合流
8.00 pm 食べすぎ

週末。午後にハーバードのExtension School (社会人用、継続学習を提供するスクール http://www.extension.harvard.edu/) で授業を受けているので、午前中は部屋の掃除をしてケースを読む。今日のテーマは特に関心のある分野で、コミュニティや大きな社会レベルでの変化の事例。1つ目がボストン郊外Roxburyという荒れた地域の復興、もう1つが、インドで貧しい労働者が企業相手に情報開示を求め、最終的に企業にこの義務を定めた法律を制定させる事例 (ケースへリンク)。企業や組織と言う枠組みではなく、これを超えたレベルでの変化を起こそうとすると、どれだけの人が枠組みを超えて協働できるかがキーになってくる。2つのケースから、「変化の媒介になる人 (Change Agent)」について学ぶ。

学んだことを印象に残っている部分からまとめるなら、まず、こういったソーシャルな運動というのは、トップダウンでの指揮権が存在しない上に、組織の垣根を越えた協働が必要。よって、どれだけ参加する人が共通の目的 (Public Value) に対してコミットできるかが重要になる。どちらのケースも草の根レベルでの人々の巻き込み、ローカルなナレッジの採用、実際に「リーダー」は存在するものの「ボス」は存在しないことなどが共通している。

リーダーとなった2人のキーパーソンは、自分はリーダーだとは言わない。変化のエージェントの役割を果たしたのだと言う。変化を起こした人たちは、それぞれが自発的な動機に基づいてアクションを起こしていて、誰かがそれを導いたわけではないからだ。エージェントは、どちらかといえばつなぐ人という印象だ。

例えば、インドのケースに登場するアルーナは、上流階級の出身で、官庁で仕事をするうちに、僻地の貧しい人たちと接することになり、職を辞して活動に関わることになる。彼女の教育のバックグラウンドや官庁での経験、ネットワークは、実際の活動が成功を果たす上でとても重要な役割を果たしている。

ローカルなナレッジとか現場の知恵というのには、とても深い部分がある一方で、彼らの思考と言うのは自己最適化に走りがちだったりする。ローランドベルガー会長の遠藤氏の著作 (たぶん「現場力を鍛える」) にもそんな記述があった。インドのケースの場合、問題は現地の貧しい労働者たちが法律で定められた最低賃金を支払われていなかったことだが、これに対し、ローカルが唱えたことは「最低賃金を払え」。

この主張は当たり前ではあるが、実は政府側の記録では賃金はしっかり払われていることになっていて、水掛け論になっている。ここで、アルーナはこれを「賃金に関する情報を請け負い業者が開示する義務を定めた法律を制定する」という運動へと昇華させる。政府側の事情も把握することで、本当の問題がどこにあるのか、大きなシステムの中のレバレッジポイントを見ることが出来る。これは、変化のエージェントの重要な資質だと思う。

授業のまとめとしては、ストラテジー、エンゲージメント、そしてアクション、と変化に求められる3つの側面があるが、どれがいちばん先に来るのか、どれがいちばん大切なのか、状況によってきちんと把握するようにアタマを働かせようという内容だった。この授業は、ほんとうに毎回学びが多い。

その後、NYCから韓国人の友人が訪ねてきたので夕飯を一緒したが、中華を食べ過ぎて注文した量の半分ほどを持ち帰る羽目になった。小桃園とかいう名前の店だったが、味も上々だったし量も多くて、しかも安い。とてもお得な感じだ。また食べに行きたいと思う。

Friday, February 25, 2011

2月24日(木) 企業訪問、オペマネ、VIP襲来、他。

8.45 am 企業訪問 Philips Healthcare
12.50 pm Operation Management
4.00 pm K氏のHult見物
4.30 pm K氏とお茶会
8.00 pm 米国料理の洗礼

【企業訪問】
キャリアオフィスの企画で、ボストンから北へ来るまで45分の場所にあるPhilips Healthcareへツアーへ。実は私は当初このメンバーに入っていなかった。参加者枠があっという間に一杯になってしまったためだ。しかし、諸事情により今回のツアーにぜひ参加する必要があったため、担当のキャロラインにいろいろと相談してなんとかバスに乗せてもらった。

現地では社内に用意された製品案内ツアーに参加したあと、Hultの卒業生との懇親会。部屋の隅では赤いセーターを着た女性が参加者一覧用紙にしきりにチェックを付けていたので、実は採用の一環だったのだなと、のんきな私もようやく気づく。次以降に参加する人は気をつけて。苦笑。

【オペマネの授業】
昼過ぎにHultに戻り、オペレーションマネジメントの授業。以前マーケティングでも取り扱ったスターバックスのケースを、オペレーションという側面から議論する。つまりは顧客満足(CS)が極端に高い顧客が利益の多くを生み出すので、投資効果を考えるときに、何人がNot SatisfiedやSatisfiedからHighly Satisfiedに変わればよいのか、ライフタイムバリューで計算しようという内容。ツールボックスのチームメイトバクティが教官に質問。「このケースは結局、マーケティングの問題なのか、それともオペレーションの問題なのか」。教官Nickの返答は「これはビジネスの問題だ」。してやられた感じ。

後半はヘルニア・クリニックのケース。細かい計算をして、オペレーション上のボトルネックを探す。医師の数、施術の時間、施術室の数、患者用病室の数から、1週間当たりに行うことの出来る施術の最大数を考えると、実は病室の数が不足してがボトルネックになっていることがわかる。つまり現状では、他のアセットは100%使用されていない。

しかし、おもしろかったのは、この病院は結局何も変えなかったというオチだ。患者病室を増やすことでビジネスをより効率化することができるはずだったのだが、これをしなかった理由は語られなかったけれど、今も実際にこの病院は存続して、繁盛しているとのこと。オペレーション効率だけを考えてスタッフを100%ユーティライズせず、少しの余裕を持たせたことで、ビジネスにかえってサステナビリティーが生まれたのではないかと意見を言ったら、教官はそうかもしれないとだけ言った。

ケースによれば、病院の人気の理由は、患者がその入院の4日間をとても楽しむことができるフレンドリーな雰囲気だった。他の入院患者との交流があったり、ランチは医師も同じ食堂で取っていたりするとのことだったので、スタッフである医師がピリピリしているならきっと同じサービスは提供できないのではないかと思う。特にマスプロダクションではないビジネスにおいては、拡大をやめる、効率化を徹底しすぎないことで生まれるポジティブな効果と言うのもあるのかもしれない。この場合、製品やサービスが極端に差別化されていなければならないだろうけれど。

【VIP K氏現る】
この授業のあと、ボストン在住ベンチャーキャピタルのK氏がHultの見物にやってきた。HultはEFという親会社の建物内(5F)に入っていて、正直なところぐるっと全体を見るのに要する時間は10分弱といったところ。6Fにある夜食コーナーや時々借りるだけのホールを合わせて、15分。「よくビジネススクール全部の機能をこれだけのサイズに収めたねー」とお褒めの言葉を頂く。笑

ちょうどこのときに日本人同級生もたくさんいたので、みんなでお茶。思いのほかたくさんお話をしてもらうことになる。案内した時間と釣り合ってないので申し訳ない。顧問先Zipcarのビジネスの話や、クラウドやソーシャルといったITに関する話をたくさん聞いて、ITに疎い私はいまいちピンと来ない部分も多いが、少なくとも昨日のSEOトレーニングを受けていて良かったなと思ったり。あとでKが「要するに今のITの授業(システム導入などを扱う)は、全部要らなくなるかもしれないということですよね」と言っていたのがウケた。とにかく、ためになるお話をいろいろ伺えてよかった。

【アメリカごはんの洗礼】
夕飯を外食、ボストンのケンブリッジストリートにあるアメリカ人経営のイタリアンに入ったが、ここでボストン在住半年にして、アメリカの洗礼を受けることになる。

40席くらいのこじんまりとしたレストランの雰囲気は良かったのだが、まず前菜の海老のフリッター的なものだが、衣からは盛大にバターの匂いがして、そしてソースはなぜか甘い。ボストンのシーフードは新鮮なので海老は美味しいのだが、衣とソースが強烈でくらくらする。二尾目は衣をはずして食べた。

アントレはカラマリのパスタにしたのだが、出てきたのは想像していた細く切ったイカ入りパスタではなく、くたくたに茹でたスパゲッティの上に小さなイカが丸ごとごろりと乗った大皿。イメージとしては、イカ飯 on the パスタ。ボリュームももちろん半端ではなく、とりあえず皿を眺めて途方にくれる。

一緒だったKの前には仔牛と生ハム、マッシュルームのトマトソースにモッツァレラチーズが溶けた大皿と、なぜかサイドにトマトソースのかかったペンネ。「なんか見てるだけで溺れそうだよねー」とかいうのが精一杯。結局半分くらい食べたところでギブアップ。

しかし、びっくりするのは、隣のテーブルではその溺れそうな皿が、それほど太っているわけでもないアメリカ人兄ちゃんによってペロリと平らげられていること。しかも、私たちより後で来店したのに、食べ終えるのは私たちより早い。このボリューム、この濃い味を、あれだけ早く胃袋に詰め込んで、よく普通の体型を保っていられるものだと驚愕してしまう。

率直に言ってメシは不味かったのだが、このアメリカの洗礼は貴重な体験だ。普段は割とよく知った店にばかり行くので、料理ではずれを引くことは少ない。イタリアンはノースエンドのイタリア人街で食べれば美味しいし、和食も評判をチェックしながら日本人経営の店を選ぶ。アメリカンでも、パブ料理なんかはシンプルで外れが少ない。今回の体験はとても不思議なことに、自分がアメリカにいるのだと強く認識する契機になった。

Thursday, February 24, 2011

2月23日(水) ビジネス・ライティングの授業

8.30 am Management Communication
11.30 am Team meeting
1.00 pm SEO Training

朝からシスター・スーダのビジネスライティング講座。企業のエグゼクティブなどに向けた研修を行っているスーダ姉妹が、モジュールAではプレゼンテーションを、モジュールBでは効果的な文書の書き方をレクチャーしてくれる。MBAの授業としては珍しいのではないかと思うが、特にこのビジネスライティングについては私にとって有益で気に入っている。

ポイントとしては、つまりレターの目的と言うのは、連絡、要請、説得、アドバイスなどいくつかに限られているので、これをしっかり把握して、システマチックに文章を書けという。そして、文章の構成を4つくらいに分類してそれぞれにテンプレートを与える。あとは、これに沿って必要な情報を選んで書いていくだけだ。短い時間でまとまった文章が書ける。

この授業が気に入っているのは、コンテンツが使えるというのもあるが、教官のシスター・スーダが割と人間的に気に入っている部分もある。話が分かりやすいのはプロなので当たり前かもしれないのだが、学生の質問に対する対応が明快で、意見を押し付けられている感覚が少ない。学生から好かれない教官というのは、大体ここで地雷を踏む。また感覚的だが、彼女は自分が授業においてベストなプレゼンをすることではなく、受講する側が理解していること、ツールを使えるようになることに注意を払っているように思う。

オフィスアワーにアポイントメントを取って、一度アタマをひねりながら書いたのに期待した効果を発揮しなかったHult ボストン校ディーン宛てメールについて、改善点を相談したのだが、これも丁寧に背景を理解した上で的を射たアドバイスをくれた。これにはとても感謝。

昼のミーティングは、課題について少し話しただけ。その後SEOに関するトレーニングを受けて、頭がいろいろ飽和している。少しずつ整理して、実験しながらここでも報告していきたい。

Wednesday, February 23, 2011

2月22日(火)

寝坊。ITの授業を逃す。痛恨。

午後、オペレーションマネジメント。作業工程を細かく分析していくことで、どこで異変か起こってるのかを解明する。探偵みたいだなあなどと大人気ないことを思う。

とある工場で、1人が完成品までを担当する生産方式を用いていて、従業員の給与は個人の生産数に比例する。しかし、これがライン作業になると、うまくいかない。なぜならラインの一部ががんばっても、ボトルネックが解消されない限り、全体としての生産性は上がらないから。

また、完全手作業であれば1.5倍がんばれば1.5倍の生産性が達成されるけれど、機械工程があって時間を短縮できない場合、人力部分を1.5倍にしても全体の生産性はそれほど上がらない。ケースでは、4分半掛かる工程の内の3分くらいが機械工程なのに、標準生産数比167%を達成している人がいて、これは人力作業を人の3.6倍とかのスピードでやっているか、機械をいじってスピードをあげているかのどっちかだろう、という話。

オペレーションマネジメント、教官の話し方は退屈だが、中身はとても面白い。

Saturday, February 19, 2011

2月18日(金) カルチャークエスト・ジャパン

午後のプレゼンで割と精神力を削られたのだが、その後、間を置かずにまた大きなプレゼンを担当。

日本の文化を紹介するカルチャークエストは、前の授業が伸びたため、大幅に押して始まったのだが、100人を超える学生が教室に集まった。日本文化への注目というのは、なんだかんだで大きいものがあって、中には大ファンもいる。私自身も自分の生まれた国の文化には誇りを持っているし、それを人が好きだといってくれればうれしい。そして期待値が高いほど、私たちのハードルは上がる…。

私たちのプレゼンは、すでに缶ビールを2本開けていたお祭り男Kの煽りから始まったので、同じテンションでは話せない私は、その後の進行を引き継ぎながら、実際どうしたものかと困っていたのだが、すっかり温まったオーディエンスのサポーティブな空気にずいぶん助けられた。

まず日本各地の雰囲気、歴史や習慣、テクノロジーなどについて、Yと私がそこそこ笑いを取ったり取らなかったりしながら紹介。私が担当した部分はきっと20分程度だったが、日本のいろいろな側面についてみんなに知ってもらえたならうれしい。私たちの役割はたくさんの情報をなるべく分かりやすく、かつテンポよく伝えることだった。練習のときよりはずっとうまく出来たと思う。

その後、KとMによるマニアックな日本を紹介する「サブ・カルチャークエスト」。この辺りから教室は異様な熱気に包まれた。セクション冒頭から、Kがセクシーと言うべきところをセクシュアル (性的な) と言い間違え続けたこともあって、エロ系コンテンツへの期待と興奮が、インド系やラテン系学生から溢れていたためだ。そして、期待に応えたパートではものすごい歓声がフロア中に響いた。さらにこのパートには、身内の日本人同級生やその他学生をいじるコンテンツも豊富で、たくさんの笑いとともに、興奮はどんどん高まっていく。

この熱気は、そして大御所Fによるまさかのカラオケ十八番「雨の赤坂」の披露により、さらによく分からないテンションへと昇華された。100人以上の学生によるFの名前の合唱の中、金の蝶ネクタイを付けたHULT MBA史上最年長学生 (59) が懐メロを歌い上げ、その後、全員起立でゴールドフィンガー99 の振り付けをやらせて、プレゼンテーションの終了。

ロビーへ移動して、予算の許す範囲で調達した少しの寿司やお酒をふるまい、浴衣を着せてあげたり、みんなの名前をカタカナで書いてプレゼントしたりしたが、誰もが楽しんでくれていたし、プレゼンへの反応もすばらしくて、とても充実した気持ちになった。実は、これがカルチャークエストだったのかどうかは、良くも悪くもよく分からない部分もあるのだが (笑)、とにかく大きなイベントを、みんな協力して行い、成功させることができたのはとても素敵な経験だ。

2月18日(金) その1

プレゼンが2件あった日。
このエントリーは1つ目、コンサルティングメソッドの課題について。

プレゼンはインド人のアルンと、きっとブラジル人のジュリオくらいがやるものだろうと思っていたら、なぜか朝のミーティングのなりゆきで私も一部を担当することになった。アルンは、教官からの質問には答える、とか。そして、ジュリオとオズバルドがそれぞれ自分のやりたかった部分を先に取ったため、いまいちロジックの弱いトレンド分析部分だけが残っていた。

短い昼休みを挟んで、プレゼンの本番が始まるのだが、正直他のチームの内容はアタマに入らない。スライドの内容がいまいちぼやけていて、どうにも発表の仕方がまとまらないからだ。隣では導入部分担等のオズバルドが、M-1に臨む漫才師のように、自分が担当するスライドに向かいうわごとのようにぶつぶつと言っていて、ますます集中できない。そもそも結論の無いスライドを作ったのは誰だ、とか人のせいにしたくなってしまうところだが、そんなことをしてもプレゼンは待ってくれない。

本番。困った感じは隠し切れなかったように思う。苦笑。しかし内容についてはある程度まとめて、各スライドについての結論は伝えることが出来ているはずなので及第点。極端に緊張したときに起こるような、次に何を言っていいのか分からなくなる (飛ぶ) 羽目には陥らなかったので一安心。

課題として見えているのは、英語で話す場合にどうしてもフランクな言葉使いが多くなるので、もう少しフォーマルなプレゼンができるように表現の幅を増やしていく必要があること。結局、英語はまだまだ練習の必要があって、そのためにはインプットもアウトプットも怠けないで継続していかないと。

Thursday, February 17, 2011

2月16日(水)

8.30 am Operations Management
12.50 pm Team meeting
5.00 pm Culture Quest petite meeting

オペレーションの授業は紅花という日本食レストランのケース。さまざまな工夫を凝らして、顧客の回転率を上げて、オペレーションを効率化して、利益の出る体制を作っている。2年間飲食の業界にいたので、店舗のオペレーションについてはなるほど腹に落ちた。

チームのミーティングはコンサルティングメソッドの準備。あまり雰囲気が良くないのは、取り扱っている企業がGoogleで、メンバーの中にその出身者がいるから。トピックについて詳しく知っていることや、さまざまな情報があるのは良いのだが、内部の人間ほど自分の意見を客観化することが出来ない。考えるプロセスを楽しみたい私にとっては、誰かの意見だけに沿って話が進む状況はあまりモチベーションが上がらない。

もう1人のプレゼン担当Yとカルチャークエストの打ち合わせをしながら、スライドの構成を少しまとめ直す。みんなが協力して、大量100枚のスライドを作り上げたので、うまく整理しながら進めないと、おそらく中だるみしてしまうだろう。プレゼンは本当に得意じゃないのだが、大勢が見に来てくれるようなので楽しんでもらいたいものだ。

Tuesday, February 15, 2011

2月15日(火)

8.30 am Global Citizenship

この授業は肌に合わない。
理由はいくつかあるけれど、主要なものとしてはこんな感じ。

1. 全体的なトーンとして企業活動の負の側面にフォーカスしがち。
2. 教官が文化的な面で繊細さに欠ける。
3. 学生のコメントのため授業と無関係なところに時間を取られる。

1. 企業の活動がコミュニティ、環境、人々に悪い影響を与えた例を示しながら、企業には社会的責任があると唱えるのが、この授業のトーンだと少なくとも私には思えるのだが、私にとってはP. センゲの「持続可能な未来へ」にあるような、企業や業界やNGOとのパートナーシップによる協働が、社会に対してどれだけポジティブな影響を与えることのできるポテンシャルを持っているか、と考える方が好みだ。

根本的なパラダイムが、企業の目的は株主価値の最大化であるという前提に立っていたことを思えば、それだけではいけないだろう、と考えることからCSRに取り組むことは理解できるのだが、私の場合は、まずマイナス面を見て改善策を考えるよりも、企業がCSRを重視してさまざまなステークホルダーを考慮した経済活動を通じて、どれだけ現状をよくすることが出来るか、と考える方がモチベーションは上がる。センゲが「問題解決ではなく、創造活動が大切だ」と言っているのと同じだ。

2. 講師Rには文化的な繊細さが欠落しているように思う。もちろんここは米国で、彼は米国人なのだが、HULTの特色は学生の多様性だ。学生のほとんどは海外から来ているし、1教室60名の中に20カ国以上の国籍が集まっているのだから、通常よりもこの点には注意を払う必要があるのだが、そんな中で講師Rはこんなことをやってしまう。

「政治や経済が不安定であれば、企業は進出を控えたり、既存のビジネスを心配したりするだろう」という当たり前のことを言うときに、中東や北アフリカからの学生が複数いる教室内で「今のエジプトやバーレーンのように」とまったく付加価値の無い具体例をあげて、学生の感情を害してしまった。

トヨタのリコールについて日本人に意見を求めた上で、学生がそれを政治的な策略だと答えれば「それは君が日本人だからだろう?」とコメントしてしまったり。そんなコメントするくらいならはじめからクラス全員の前で日本人に意見を求めなければいいのに、と私は思う。案の定、ブラジル人から「アメリカ人意外はあれを政略だと思っているよ?」と突っ込まれていたらしいが。

3. 結局、そんなことをやっていると授業が生産的なものにならないのだ。どうでもいい点について学生がコメントをせざるを得なくなったり、不用意な発言から議論がポイントをはずしてしまう。楽しみにしていたのは、企業が今、CSRについてどのように考え、どのような取り組みを行って、どのような効果や、チャレンジがあるのか、知識や考えの種をもらうことだったので、現状、正直期待はずれだったりする。

ま、こういうのは個人的な意見であって、企業は株主価値の最大化のために存在するという前提に立って疑わない人に、いろいろな側面から思考を広げる必要性を訴えるための授業であれば、これは意味があるクラスなのだろう。実際、先週見たドキュメンタリー「The Corporation」なんかは、とても衝撃的だったし。

Sunday, February 13, 2011

2月13日(日)

午前、カルチャークエストの打ち合わせ。私のプレゼン担当部分がとても長いので、ポイントをうまく絞って飽きられないように話せるよう練習が必要。元々プレゼンは好きじゃないのだが、やってみなければ上達もしない。

昼からジュリオとパノスとConsulting Methodsの課題の打ち合わせ。それぞれ母国のコンサル業界の人にコンタクトを取り、インタビュー結果をまとめてマップのようなものを作るようにと指示が出ている。運の良いことに同級生のT氏がコンサルの人なので、さくっといくつかの質問に答えてもらって私のパートは終了。明日、チームの2人と結果を比べて、フレームにまとめるだけだ。

夜、台湾人クラスメイトのヒルがものすごく力を入れて宣伝していた、ニューイングランド地方台湾人による旧正月の祝いに顔を出す。台湾の伝統的な舞踊や大道芸的なもの (なんて表現すればよいのだろう) が見られたり、バークリー音楽院の学生による演奏があったりして楽しかったが、メインのはずだった台湾料理については、ランチボックスのような形で出てきて微妙。$10で参加しているので文句は言えないが、やや改善の余地あり。

Saturday, February 12, 2011

2月12日(土)

Harvard Extension Schoolで受講しているBecoming an Agent of Changeの第2回。HPでのカーリー・フィオリーナのケースと、MAのソーシャルサービスデパートメント (DSS) でのケースを比較しながら組織の変化についての理論を学ぶ。Kotterの7つのステップについては何度も聞いたことがあったが、Behmの理論が面白かった。Groping along (手探りでなんとか進む) というのが、チェンジマネジメントの本質だと私は思うからだ。特に、DSSのケースは、学習する組織をつくろうとするSpenceの取り組みがとてもおもしろく、また改めて目を通したい。

帰り道にクラスメイトKのところにお邪魔し、取り留めのない世間話と少し勉強をして、ノースエンドでパスタを食べて帰宅。The Dairy Catchでカラマリとパスタを食べて、向かいのカフェでエスプレッソを飲むというのが、週末のお気に入りのパターンになってきている。ミルクかバニラのジェラートにエスプレッソをかけてアフォガートにしてしまうのもとても美味しい。ノースエンドは素敵な場所だ。

またしてもHSAで案件が上がっている。Consulting Methodsのクラスの課題で、外部の企業にコンタクトを取り、そのインタビューログおよび連絡先を提出するように指示されたのだが、これに対して一部学生が反発。「どうして私たちの個人的なコンタクトを、外部団体IXLセンター所属の教官たちに提出し、なおかつこれをもって成績を付けられなければならないのだ」とのこと。

私の立場としては、正直なところ無関心。自分がインタビューを行った先がクラスメイトだから、というのもあるが、外部の知人にインタビューを行っていたとして、別に企業内の機密情報だとかを聞けるわけでもないし、一般的な情報、それこそウェブサイトや文献にある程度の情報をもらっただけなのでナーバスになる必要は無い。そもそも、コンタクト先を教えるのが嫌ならば、「教えても構わない程度の連絡先」へコンタクトすればよいのだし。

怒れる一部HSAメンバーや、激昂する一部クラスメイトを見ながら、そういう考え方もあるのだなあとは思いながら、全く共感できない。私としてはこういうつまらないクレームをつけることによって、HSAの主張に対するクレディビリティが低下することへの懸念の方が大きい。一度クレーマーだとか少しおかしい人というラベルが付けられると、発言へ耳を傾ける人ががくっと減る。これは避けたいところ。

Thursday, February 10, 2011

2月10日(木)

8.30 am Global Citizenship
2.30 pm Visit Company P
7.30 pm Home

Global Citizenshipは、授業のタイトルからは分かりにくいのだが、基本的にCSR (企業の社会的責任) についての講義。CSRとフィランソロピー (慈善活動) の違いは何か、企業は社会に対して責任を負うのかなどの議論を行った後、ドキュメンタリー「The Corporation」を見る。これが気分の重くなる映画だ。企業が原因の公害問題、搾取される発展途上国の若年労働者の話などが紹介される。

企業の活動の負の側面を取り上げたドキュメンタリーなので、企業のあり方について、社会のあり方について考えさせるのは確かだ。しかし、私は一方で、社会に対して善を行えるのも企業だと思う。確かにおかしな面が存在して、改善というか改革と呼ぶべきレベルの見直しは必要なのかもしれないが、だからといって企業活動を否定するような考え方というのは、結局、誰も幸せにしないと思う。

このドキュメンタリーは前編YouTubeで見ることができる (英語)。

午後、一昨日会えなかったメンターに会うために再度Andoverへ。電車に揺られ、タクシーに乗ると、なぜか別の乗客も乗り合わせている。普通のセダンなのだが、内部は乗り合いバス。2人組をデイケアセンターで下ろし、その後、運転手はそこそこ迷いながら目的地へたどり着いてくれた。

ここで時間が押したため、メンターとの面談の予定の時間がなくなり、なぜか彼女のチームメンバーの誕生日パーティーへ参加することになった。アメリカ人が4名、中国人が1名、シエラレオネ人 (アフリカね) が1名というチームだ。しばらく楽しい時間をすごして、その後、メンターのナンと話し始めると、今度は彼女の電話が鳴り・・・「夜にボストンで用ができたから、今から一緒に車でボストンへ行ってそこで話しましょう」とまたも予定変更。

そんなこんなでボストンへ送ってもらって、車の中とNorth Station近くのパブで、近況や今後の計画、またHultが用意してくれているメンターシップ・プログラムの活用法について話した。その中で、私が3月の1週目に授業がほとんどないので、その間に彼女の元でインターンのような形で仕事をさせてもらえないかと聞くと、驚くほどすんなりと承諾してくれた。そして、予定についてメールをしてくれと言ってくれる。

一般的に言って、学生ビザしか持たない日本人にとって、アメリカでの就職活動はとてもむずかしい。しかし、このメンターの会社でインターンのような形で仕事に関わることが出来るなら、それ自体が貴重な経験になるし、履歴書にもアピール材料として書くことが出来る。まだ、正式決定ではないが、とにかく暗中模索だった卒業後の進路について、一歩前に踏み出せたと思う。

2月9日 (水)

12.50 pm Consulting Methods

Hultと提携しているIXLセンター所長、Patelによるコンサルティングメソッドの授業は、イシューの特定と分析、アプローチの決定、アクションプランの策定、というマネジメントコンサルティングの手法を学ぶ。この教官Patelも、EconomicsのDeneffe、MarketingのHurley、Global CitizenshipのRamboなどと同じく、A. D. Litte出身のコンサルタントだ。しかし、同じファーム出身のコンサルタントでも、それぞれ本当にキャラクターが違うのが面白い。

現状の問題から、キーになる問題点 (イシュー) を特定し、これを漏れなくダブりなく (MECE: Mutually Exclusive, Collectively Exhaustiveの略) 考えていく。理論では分かるのだが、いざ特定したイシューを分析するとなると、MECEな構造を考えるのはとてもむずかしく、そして各人によってMECEなのかどうなのかの判断もぶれる。とにかく数をこなして慣れていくしかない様子。

授業が終わった夕方から、授業の復習をし、ケースを読み、たまっていたメールを処理して、Lingoで夕飯を取った後でまたテキストを読んでいたら、知らない間にずいぶん遅くなっていた。うちに帰って、すぐに就寝。

Wednesday, February 9, 2011

2月8日(火)

9.00 am Lost in Andover
2.00 pm MTG Consulting Methods

ボストンの北にある町Andoverにメンターが働いている。彼女に月に一度の面談を行ってもらっているので、ボストンへ向かう通勤の人たちの波に逆らい、田舎へ向かう電車に揺られること1時間。アメリカの郊外の景色を見ることも少ないので、窓の外を見ながらにんまりしていると目的地の町に到着。

実は、目的の駅到着直前に電車の中でHultの卒業生に出会った。インド人のカーシックという男性だ。彼がHultの授業で使ったスライドをレビューしているのを、隣を通りかかった私が見つけて、びっくりして声をかけた。卒業生とのネットワークが広がるのはうれしい。

駅について、メンターのアシスタントに電話を入れてびっくり。なんと大雪のためにメンターは出社できなくなったとのこと。ボストンでは雪なんて降っていなかったのだが、おそるべし郊外の気候。仕方がないので、駅のカフェで時間をつぶし、WiFiが使えたので課題を少し片付けて、ボストンへ戻る電車に乗った。

午後、コンサルティングメソッドの課題をするためにブラジル人ジュリオと合流。しかし、ここでハプニング。ジュリオが仲の良かった友人の1人Eが、モジュールAの成績が基準に満たず、Hultを退学になるという。デネフのエコノミクスを落とし、他でもCを取ってしまったとかいう話で、退学はAcademic Standard Committee の決定らしい。覆すのはとても難しい。

少し調べてみると、モジュールBが始まって、これまでに4人がHultからいなくなっている。一部は仕事の都合で来年のモジュールBから戻ってくる者もいるようだが、成績が悪いときっちりと判断が下されるMBAというのは甘くないなぁと再認識。

そんなゴタゴタがあった後、課題で日本の企業にコンタクトを取らなければならなかったKに、昔の知り合いを紹介するが、電話はつながらず。自分のチームの課題が終わって夜の9時。一緒に作業をしていたパノスのうちで、Hultを去ることになるEと一緒にピザを食べた。元世界銀行の職員で、とても優秀なEなのだが、数字には強くなかったので、モジュールAの科目とは特に相性が良くなかったのかもしれない。寂しい限り。

Tuesday, February 8, 2011

2月7日(月)

9.00 am Talk with James
11.30 am GCC Meeting
12.50 pm Consulting Methods
4.10 pm IT for Business Managers

学生の一部からHSAに届けられた、キャリアオフィスへの要望をDirectorのJamesに話す。どちらかといえば、キャリアオフィスが行っている業務について学生にうまく伝わっていないせいで、コミュニケーションに問題が生じているような印象。

GCCチームでミーティング。ミシェルに何を伝えて、どんな条件を引き出そうかとご飯を食べながら相談。うちのチームは、エグゼクティブトラックの面々が4人、メンバー5人全員がモジュールAで成績優秀者のDean's Listに入っていることなど、とにかく信用を得て、上海での予選に参加するためのサポートを引き出そうとする。

コンサルティングメソッドのクラスは、Hultと提携しているIXLセンターというコンサルティングファームの代表のパテルが講師を担当してくれる。問題の特定、イシューの分析、アプローチ方法の決定など、アタマを使う授業だ。2週間の集中講義なので内容を頭に入れられるようにしたい。

ITの授業は、知識のない私にとってはまるでわけが分からない。まったく新しい言葉ばかりが並ぶので、正直インド人やスペイン人のSIerが中心となるディスカッションでは、内容についていけない。私としては、どうやってこの専門家たちを使ってITのプロジェクトを進めるのか、どういったところに気をつけるべきかと考えるようにしたい。

GCCについての結果としては、上海行きはダメになったのだが、このチームでのワークやディスカッションはとても楽しかった。メンバーのホセやファビオはモジュールCかDで上海へ行くらしいので、ボストンに残るメンバーで訪ねてみたいものだと思う。

Sunday, February 6, 2011

GCC in 上海?

12月にあったHult グローバルケースチャレンジ (GCC) というケースコンペティションで、私のチームは学内3位に終わり (http://hultmba-journal.blogspot.com/2010/12/124.html)、結局ボストン地区予選には出られないことになったのだが、ここへきて上海の地区予選に出るかという話が降ってきた。

なんでも、上海のHultキャンパスはモジュールCとD限定のサテライトキャンパスのため、上海予選に参加するHultチームがない。そこでインド人チームメイトのビベックがHultのMD (運営責任者) のミシェルに私たちを出してくれと言ったらしい。旅費を自分たちで出し、ビザを手に入れることが出来て、そして授業をなんとかやりくりしてまで参加したければ、その旨をメールしなさい。とりあえず考えるからとミシェルが言う。

コストは大きい (特に旅費) が、機会としてはものすごくエキサイティングだ。授業との兼ね合いが付き、スクール側からのサポートがあればとてもうれしいのだが、現状の印象としてはスクールはあまり乗り気ではない。私はどうかといえば、単なる旅行に行くのだって同じような費用が掛かることを思えば、この面白くて賢いメンバーと、5年前に行ったきりの上海へ行けるのであれば、多少のリスクを取ってでもこの機会をつかみたい。

ひとまず、明日Skypeでチームミーティングを行い、月曜にミシェルと話をする。どうなるかとても楽しみ。

Saturday, February 5, 2011

2月5日(土) Harvard Extension School

Harvard Extension School (ハーバードエクステンションスクール) というのに通い始めた。有名なハーバード大学の社会人教育や生涯教育の部門だ、と私は解釈している。いろいろな専門の授業が1コース単位で受けられ、授業は夜間や週末が中心。入学要件もTOEFLのスコアだけだった。

授業のタイトルは「Becoming an Agent of Change (変化を起こす人になるために)」。毎週土曜日1時から4時、これから4月中旬まで通うことになる。オランダ人のJorritが講師。普段はハーバードのケネディスクールで、エグゼクティブ向けのプログラムを教えている。クラスは10人程度の小さなグループで、ディスカッションが中心。メンバーは、アメリカ人が半数弱、オーストリア、ポーランド、パキスタン、サウジアラビア、そして私。

「どんな変化を起こしたいのか」という問いがあった。私は、Hultの今のチームをもっと良くしたいので、メンバーがもっと学習にコミットし、文化や個人の壁を越えて学びあえるチームを作りたいと答えた。私と同様に職場でのグループの変化を望む人もいたし、ビジネス自体をどうして行くかと考えている人も、自分の国の公共教育を変えたいと大きなビジョンを持つ人もした。いろいろな角度からの意見が得られて面白い。

レクチャーの部分では、変化を考えるときのフレームワークとして、1.Legitimacy and Support (制度とサポート)、2.Operational Capability (実際の運営能力)、3.Public Value (価値) という3つの領域が示された。

1.変化が起こるには、制度が必要だし、この制度は必要なプレーヤーからサポートされていなければならない。例えば、米国の医療制度改革は、オバマという一番のパワーを持っているが、関係者からのサポートを得られていないから苦戦している。
2.また、やる気があっても物理的不可能ならダメ。
3.そもそも、その変化の意義は?
と、いまいち消化し切れていないのだが、変化を考えるときには、3つの側面について考えることが重要だと。どこにアプローチすることで、変化が起こるのかを考えなければいけないという話だったと思う。

帰り道に生協で本を買いながら、Hultにも文房具屋と本屋くらいがあればよいのになあとつくづく思う。私なんてかなりの上客になる自信があるんだけれど。

Friday, February 4, 2011

2月4日(金)

朝いちばんでDeanからメール。「講師Lの授業で成績評価にエラーがあったため、110名の学生の成績がプラスに変更された」とのこと。全学生の2/3にあたる学生の成績に変更があり、幸いなことに、私もその1人だった。これでQuantの成績はB、GPAが3.59。

1月から講師Lに対してもDeanに対しても、個人としてHSAとしても、評価の不可解な点についてずっと訴えてきた甲斐があった、と思いたい。結局、彼のパーティシペーション評価の正当性を明確にしてほしいという要望は聞き入れられなかったわけだが、大学側との交渉の落としどころとしては妥当なところなのかもしれない。

基本、クラスの中のことは担当教官が全権委任されているので、これ以上、スクール側がLの授業方針や成績評価に介入することはできないのだと思われる。学生側からの主張にきちんと向き合ってくれた点はHultを評価したい。学生からの主張によって、大幅な成績評価の変更が行われるというのは、日本ではきっと考えられないことだと思うので、アメリカらしい経験ができたのだと思う。

午後、ケースを読む必要もありHultへ行く。Quantの件は割と大きいニュースになっていて、多くの友人たちは、なにはともあれ成績が上がったことを喜んでいるし、一部はあまりに規模の大きい変更に何が起こったのかとびっくりしている。私は、正直複雑な気持ちだ。成績が上がったことは良いことだが、結局、求めていた説明責任と公平性は得られていない。そして、自分の取った行動が結局良かったのか悪かったのか、どんな改善点があったのかも良く分からない。

済んだことだと片付けて、先に進むのがいちばん良いのだろうなあ。

2月3日(木)

朝8時半からの授業が休講になったのは、教授が乗るはずだったフライトがキャンセルされ、ボストンへ戻れなくなったからだそうだ。Hultの教官はその多くが大学専任ではなく、他の大学を本拠地にしていたり、本業を別に持つコンサルタントだったりするので、こういうことがたまに起こる。

昼はHSAのミーティング。いくつかDeanだとか学校の運営人に要望を伝える。その後、シスター・スーダのオフィスアワーに顔を出し、一苦労していたメールへのアドバイスをもらう。当たり前のことだが、メールというのはむずかしい。用件は何なのか、しっかりアタマの中で整理すること、受け手の気持ちになって伝わらなければならないことを中心にまとめるのが大切なのだが、なかなかそうもいかない。スーダからとても的確なアドバイスをもらって、少しすっきりした気分になる。

その後、チームミーティング。月曜日提出のITのケース分析について1時間ほどディスカッション。ジュリオがまとめて日曜日までにDrop Boxにアップしてくれるらしい。今度のチームのディスカッションは、モジュールAと比べてとても生産的でうれしい。無駄に個人攻撃が行われないのが一番の理由だと思う。

終了後、うちに帰って、土曜日から始まるハーバード・エクステンションでのチェンジマネジメントに関する授業の課題その1を仕上げて提出。アジアビジネスクラブのネットワーキングイベントに顔を出したかったのだが、課題に予想以上に時間をとられたためあきらめて、ヘイマーケットあたりで夕食を食べた後、クラスメイトの誕生日パーティーへ。楽しい時間をすごして帰宅。

Thursday, February 3, 2011

2月2日(水)

昨日からの雪のため、またしても授業は休講になった。しかし、日本の文化を紹介するイベント、カルチャークエストのミーティングはキャンセルされなかったため、昼からHultへ向かう。

道路の環境はこれまでになくひどい。気温がそれほど低くないため雪が雨に変わり、地面に降り注ぐ雨が道路わきに積もった雪のため流れていかない。地面は雨と雪解け水のために大きな水たまりがいっぱいになっている。水たまりといっても、ジャンプすれば飛び越えられたり、靴がぬれるのを気にしなければ歩いて越えられるようなものではない。道路が5メートル程度に渡って水没してるというのが、むしろ正しい表現だ。くるぶしの上まである防水のブーツを履いているにもかかわらず、雪に足を突っ込むたびにブーツの上から雪が侵入、わずか徒歩10分のHultへ到着する頃には靴下がしっとりと濡れていた。

カルチャークエストのミーティングでは、プレゼンテーションのスライドをレビューし、コメントや改善案を伝える。日本人ばかりでプロジェクトを進めることはHultでは珍しい経験だし、私自身にとっても数年ぶりの経験。細かいところに気が付くことや、何かと完璧さを求めるメンタリティーなど、思慮深さはさすがだなあと感心してばかり。ちゃんと貢献できてるのだかどうなのだか。