Saturday, July 23, 2011

7月22日 (金) オフィスランチ。米国に暮らすこと。

6時半に起きて7時10分までに家を出ると、ノースステーションで30分早い電車に乗れる。そしたら事務所に9時前に着けるので、午前中にそこそこ作業が進む。

ランチは部署の面々と一緒に食べる。Directorのナン、Sr. Mgrのヘンリと、秘書ジュディー、4月頃に転職してきた新婚のビルと、中国系でほぼ米国育ちのキャトリーンで丸いテーブルを囲んで、仕事以外の話ばかりをする。これが私にとっては、いい勉強になるのだが、なかなか大変な時間だ。例えば話題が娘を殺害して逮捕された女性の裁判の話だとか、昔流行したTwilightとかいうドラマシリーズの話だとか、なんとかという映画に出ていたなんとかという俳優の話になると、米国の文化の中で育っていない私には、さっぱり何のことやら分からない。

おそらく、日本で同様の話をしていても、私はしばしば友人をびっくりさせるほど芸能ネタには疎いので、結局は沈黙を守ることになると思うのだが、せめて話題の人物が男性か女性か、年齢はどのくらいか、どういうキャラクターなのかなど、文脈から読み取れるところもあるだろうし、せめてテレビや雑誌で見かけたとかいうレベルでの知識はあることだろう(それか、全く注意を払わずごはんを食べる)。これがこのランチの場では全くできずに困ってしまう。

思うことは、直近4年以上を外国に暮らしていても、私はやはりそれらの国に外国人として居住していて、それぞれの文化に一部として溶け込むのではなく、それらを観察する側として存在しているということ。特に今の職場でこれを強く感じる気がするのは、これまでに過ごした留学生の多い学校という場所(米国、英国とも)や、世界各地から来た人の多かった以前のオフィスに比べて、ここのチームのメンバーは、世代こそ違えど同じ米国のカルチャーの中で生まれ育ってきている人が大半だからだと思う。

米国に暮らしていても、インターナショナルな空気(あるいは特定のカルチャー)がドミナントである場と、米国カルチャーがドミナントな場というのが存在する。これは日本でいえば、日本へ留学や仕事できている外国人たちが集まっている場と、普通の日本人の集まりとの違いに似ていると思う。違いは、前者のような場所が、日本と比べて米国や英国には非常に多いこと。私が経験した中では、米国よりも英国の方に多かった。欧州諸国に近かったり、国内に移民が「移民」として存在しているためかもしれないと思う。米国では移民は「アメリカ人」になろうとする、と昨日読んだブログにあった (ウォールストリート日記「アメリカ金融業界でのキャリア」 http://wallstny.exblog.jp/15144010/)。

そんなこんながあって、上のブログの最後の方にあった「MBAなど大学院からアメリカに来ても、現地に本格的に溶け込むのはかなり困難です。可能であれば、高校か大学からフルタイム留学をすることが、望ましいように思います。」という一節に私は大きな共感を覚えたのだけれど。さて、私はウォールストリートでのキャリアを求めているわけでもなければ、米国人になりたいと思っているわけでもない。ただ、この国をもっと知りたい好奇心はたくさんあるし、いつか日本へ帰るときには、もっとディープな経験を積んで本当に使えるこの国での知識や情報を持って帰りたいと思う。

なるほど、今のインターンでの経験は、ただ一年留学して日本へ帰っていれば、まず考えることがなかっただろうし、去年まで住んでいたロンドンとNYCやボストンとの違いについても、あまり考えなかったのだろうと思えば本当に貴重な体験だ。メンターには本当に感謝。就職活動についても、できる限りサポートすると言ってくれているので、こちらも愛想を付かされないようにベストを尽くしてあとは天命を待つくらいの気持ちになれるようがんばるか。

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