8.30 am Solutions Marketing
12.30 pm Social Innovation
7.30 pm Tibetan Restaurant
ソーシャルイノベーションの授業は、15名程度しか参加者がいないので、ディスカッションが活発で楽しい。教官のローレンスも、とても経験豊富でエネルギー溢れる女性で、いろんな質問を投げながら議論を活性化してくれる。
しかし今日の授業の前半では、経済発展と政府の役割についてムッツが少ししゃべりすぎた感があり、数人が醒め気味。よろしくない傾向だったので、「ムッツは昨日体調崩して休んだ分、今日は2日分しゃべろうとしているんです」と茶々を入れてやったら、クラスは笑いに包まれて良かったのだが、ムッツは気にしてしまったのか少し黙ってしまった。
後半の議論は、バングラデシュで事業を行っているBRAC (http://www.brac.net/) というNGOの活動の是非について。非営利法人であるこの団体が行っている事業は、農作物や海産物の販売、高級手芸品の販売など、バングラデシュの貧困層に収入を得る手段を提供する活動から、銀行の経営、大学の運営など多岐に渡り、イメージとしてはインドのタタグループのような財閥に近い。しかし、様々なプロフィットセンターを抱えていても、基本は非営利法人で、運営資金の一部は寄付金に頼っている。
参加者の中には、これはもう営利法人だと唱える者もいたのだが、私にとって重要な点は、このNGOの活動が営利か非営利かではない。着目したのは、これらの商業活動が株主にリターンをもたらすためのものではなく、地域の発展に貢献するものであるという点。市場があることで第一次産業に従事する人は収入を得ることができ、また市場では雇用が生まれる。大学で教育を受けられることは次の世代の人材を育成するし、銀行があることで新しいビジネスを生みだすのに必要な資金が手に入れられるようになる。バングラデシュは世界の最貧国の1つなので、そこに人々が自分たちの生活を向上させる機会を生み出しているBRACの活動は、組織形態がどうあれ、とてもすばらしいと思う。
私は強欲な営利法人と慎ましい非営利法人という単純なデュアリズム (二律背反って訳す?) 的な区別は間違いだと考えている。例えば英国にはCIC (Community Interest Company) という組織形態があり、コミュニティーへの貢献をミッションとする企業だ。社会的企業 (Social Enterprise, SE) と呼ばれる組織がこの形態をよく選んでいる。事業を通じて利益は出すけれど、これを配当として株主に還元するのではなくコミュニティーに貢献する事業に再投資することを条件として、税金の面で株式会社より少し優遇されるらしい。
また、CICに加えて、チャリティー団体というのも商業活動を行う。例えば、ロンドンブリッジ近くのBorough Market (バラマーケット http://boroughmarket.org.uk/) も、お店がオープンする週末には大勢の人で賑わい、そこから得られるお金で新しい設備投資を行い市場の拡大を行っている。こんな風に、地域貢献を目的としながら利益を生み出す商業活動というのは存在するのであり、営利法人は株主の方ばかりを向いて消費者を搾取するというのは、単純化しすぎた分類だと思う。
とはいえ、BRACが直面する問題は、事業があまりに多角化することで組織としてのアイデンティティがよくわからなくなることや、意思決定が遅くなることなどだと思ったので、一部単独で成り立つ事業から売却して、新しく産業振興につながるような事業を立ち上げていけばいいのではないかと提案。教官のローレンスもクラスの面々の一部もこのアイデアをとても気に入ってくれたようで気分が良い。しかし、ドイツ人のダニエルから、これを買収した後のマネジメントがとんでもない経営をしたらどうするのだと突込みが入ったのは、確かに当を得ているところもある。
夜、以前ベンチャーキャピタリストYokichiさんの呼びかけによる新年会で知り合ったマサチューセッツ大の研究助手YとエネルギーコンサルタントI氏、Yを介して知り合った脳と記憶の研究者T氏、Suffork MBAのAという日本人ばかりの面々でチベット料理を食べた。どんなものが出てくるのかと思っていたら、脂分と塩分控えめの中華料理という印象。とても健康的だし美味しかった。
しかし今日の授業の前半では、経済発展と政府の役割についてムッツが少ししゃべりすぎた感があり、数人が醒め気味。よろしくない傾向だったので、「ムッツは昨日体調崩して休んだ分、今日は2日分しゃべろうとしているんです」と茶々を入れてやったら、クラスは笑いに包まれて良かったのだが、ムッツは気にしてしまったのか少し黙ってしまった。
後半の議論は、バングラデシュで事業を行っているBRAC (http://www.brac.net/) というNGOの活動の是非について。非営利法人であるこの団体が行っている事業は、農作物や海産物の販売、高級手芸品の販売など、バングラデシュの貧困層に収入を得る手段を提供する活動から、銀行の経営、大学の運営など多岐に渡り、イメージとしてはインドのタタグループのような財閥に近い。しかし、様々なプロフィットセンターを抱えていても、基本は非営利法人で、運営資金の一部は寄付金に頼っている。
参加者の中には、これはもう営利法人だと唱える者もいたのだが、私にとって重要な点は、このNGOの活動が営利か非営利かではない。着目したのは、これらの商業活動が株主にリターンをもたらすためのものではなく、地域の発展に貢献するものであるという点。市場があることで第一次産業に従事する人は収入を得ることができ、また市場では雇用が生まれる。大学で教育を受けられることは次の世代の人材を育成するし、銀行があることで新しいビジネスを生みだすのに必要な資金が手に入れられるようになる。バングラデシュは世界の最貧国の1つなので、そこに人々が自分たちの生活を向上させる機会を生み出しているBRACの活動は、組織形態がどうあれ、とてもすばらしいと思う。
私は強欲な営利法人と慎ましい非営利法人という単純なデュアリズム (二律背反って訳す?) 的な区別は間違いだと考えている。例えば英国にはCIC (Community Interest Company) という組織形態があり、コミュニティーへの貢献をミッションとする企業だ。社会的企業 (Social Enterprise, SE) と呼ばれる組織がこの形態をよく選んでいる。事業を通じて利益は出すけれど、これを配当として株主に還元するのではなくコミュニティーに貢献する事業に再投資することを条件として、税金の面で株式会社より少し優遇されるらしい。
また、CICに加えて、チャリティー団体というのも商業活動を行う。例えば、ロンドンブリッジ近くのBorough Market (バラマーケット http://boroughmarket.org.uk/) も、お店がオープンする週末には大勢の人で賑わい、そこから得られるお金で新しい設備投資を行い市場の拡大を行っている。こんな風に、地域貢献を目的としながら利益を生み出す商業活動というのは存在するのであり、営利法人は株主の方ばかりを向いて消費者を搾取するというのは、単純化しすぎた分類だと思う。
とはいえ、BRACが直面する問題は、事業があまりに多角化することで組織としてのアイデンティティがよくわからなくなることや、意思決定が遅くなることなどだと思ったので、一部単独で成り立つ事業から売却して、新しく産業振興につながるような事業を立ち上げていけばいいのではないかと提案。教官のローレンスもクラスの面々の一部もこのアイデアをとても気に入ってくれたようで気分が良い。しかし、ドイツ人のダニエルから、これを買収した後のマネジメントがとんでもない経営をしたらどうするのだと突込みが入ったのは、確かに当を得ているところもある。
夜、以前ベンチャーキャピタリストYokichiさんの呼びかけによる新年会で知り合ったマサチューセッツ大の研究助手YとエネルギーコンサルタントI氏、Yを介して知り合った脳と記憶の研究者T氏、Suffork MBAのAという日本人ばかりの面々でチベット料理を食べた。どんなものが出てくるのかと思っていたら、脂分と塩分控えめの中華料理という印象。とても健康的だし美味しかった。
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