Friday, August 19, 2011

8月18日 (木) HULT卒業式

卒業式の日。今日をもって私たちは正式にHULTを卒業し、それぞれの進路を歩むことになる。一年を思い返せば、本当にあっという間だったがとても貴重な経験に満ちた時間だったと思う。

卒業式は、ボストンのBack Bayの辺りにあるWestin Hotelのホールで行われた。世界中からクラスメイトの家族や友人が駆け付けていて、とてもすてきな雰囲気だったと思う。私を初めとする日本人学生の家族はあまり来ていなかったのだが、インドやブラジル、その他の国の学生の中には、親族が10人もボストンへ駆け付けて、ついでに2週間も滞在していくなど、卒業を口実にしたバケーションじゃないかと思わせるような家族もいた。

クラスメイトの家族にいろいろな国の様子を観察してみると、なんだか少し思うこともあった。日本を初めとするアジアの国では、成人しても親と同居していたりして家族の結び付きが強く、逆に大学生になる頃には一人暮らしを始めて当然という西欧諸国では、それぞれが個人としてもっと自立していると、私は昔考えていたのだが、実は日本ほど家族の関係が希薄な国は無いのではないか(もちろん、家庭によって程度も事情も違うけれど)。当たり前のことをいえば、自立するということは、ただ経済的に人に頼らないことや、人との関係を希薄にすることとは違って、確立した自己を持った「私」として、大切にすべき人を大切にできることで、愛すべき家族をきちんと愛せることだ。

さて、セレモニーの後、ワインを飲みながらのレセプション。ここで最終成績を受け取り(GPAは3.42 だった)、マーケティングリサーチでまさかのBマイナスが付いていることに驚いたり、インターンシップがAでうれしかたり、ALPがAマイナスだったことにちくしょうと思ったり。総合GPAが3.60以上でディスティンクションという賞(日本語に訳すと「主席」になるらしい)がもらえるのだが、すっかりモジュールCとDで成績を下げてしまったので、全然惜しくもない。

夕方にはクラスメイトとその家族、総勢30名余りで美味しいシーフードを楽しみ、その後、卒業パーティーへ。夜9時に始まったパーティーは深夜2時まで続き、クラスメイトと今後の進路を話し合ったり、ボストンを離れる友人との別れを惜しんだり。マーケティングの教官ハーレイの息子がDJとして音楽を鳴らし、日本人クラスメイトのY氏とM氏作成の卒業記念ビデオが流れる会場では、ラテン系を中心としたメンバーが踊り狂っていた。「家族のいる前で(というか家族も一緒に)あんなにはしゃげるもんなんだねー」というのが、別のクラスメイトY氏の後日談。HULTのインターナショナルっぷりがここでも発揮されたのかもしれない。

なんにせよ、祝・卒業、ということにしよう。



Saturday, August 13, 2011

8月9日 (水) 仕事の話、OPT、8月と9月の過ごし方


インターンのオフィスへ。昨日でHULTのMBAプログラムは全過程が修了したのだけど、インターンシップは期間が8月10日までとなっているためだ。

さて、メンターからうれしい話があった。私がフルタイムのポジションを見つけるか、今の部署に新しく誰かを雇えるようになるまで、外部のコントラクター (個人の下請け業者のようなかたち) で、今のチームと一緒に仕事をしないかということだ。チームはとても好きだし、私のOPTの労働許可は就業形態に関わらず週20時間以上の労働をしていれば維持される。何よりも、これまで数ヶ月間コツコツと足を運んで、なんだかんだやってみた仕事が評価されて、少しずつ前に進んでいることがうれしい。

しかし、問題が1つ。私のOPTが10月1日から有効なので、私が米国で合法的に働くことができるのは10月になってからだ。この点について、メンターのナンやマネージャーのヘンリに上手に伝えないといけない。さらに、これでいったん米国で働くスタートラインには立てるものの、長期的には来年9月にOPTが執行するまでにビザをサポートしてもらえる仕事を見つけないといけないので、まだまだ前途は多難。ま、元から前途洋洋な人生など期待していないのでなんてことはない、か。

そんなこんなで、今からOPT開始までの約1ヵ月半は、就職活動とボランティアや英国エージェントとの翻訳仕事、そして趣味の読書なんかをして過ごすことになる。MBAの期間中、課題の文献以外を読む時間が極端に減っていたので、ここで知識や思考をアップデートしたい。また、HULTの同級生もボストンに多く残っているし、友人も米国を訪ねてきてくれたり、米国に住んでいたりするので、久しぶりの人に会って話をしたいなと思う。

Tuesday, August 9, 2011

8月8日 (月) 最終プレゼンテーションとさらにオチ

HULTのMBAプログラムの締めくくり、ALPの最終プレゼンの日。

前日の日曜は、午後9時半まで打ち合わせ。知人から受け取るものがあって、寄り道、食事をしてうちに帰ったら11時。プレゼンの前半担当 (約20分) になったので、最後くらいはうまくできるようにとシャワーを浴びた後で練習。スライドをめくりながら、一枚一枚どんなメッセージを伝えなければいけないかと考えていると電話が鳴る。同じプレゼンの後半担当のラフールだ。

チームは朝7時にノースステーション集合なのだが、プレゼンテーションの最終打ち合わせをしたいので、6時にHULTで会わないかとのこと。このとき時刻は12時17分。「超嫌だ」とも言い切れずOKする。翌朝、眠い目をこすりながら6時に5分ほど遅れて学校に到着すると、ラフールから電話があり「寝坊したので駅で会おう」と。自分で言い出したくせに、と言って朝から笑う。

プレゼンテーションは、サウスボストンにあるP&GのGillette Buildingというところで行われた。ヒゲ剃りやカミソリを作っているGilletteは元々ボストンの企業だが、いつだったかP&Gに買収されてその傘下に入っている。物流なんかはとっても良くなったと以前ゲストスピーカーが話していた。

会議室でのプレゼンテーションは、割とフランクな雰囲気で行われたけれど、1チーム目のプレゼン担当者がとても上手くて私の緊張が加速する。自分の順番が回ってきたときには、とにかく自分が普段話すスピードで話そうと、言い聞かせる。さらに、伝えるべきところではさらにスピードを落とすように心掛けた。恰好をつけて流暢に話そうとしても裏目に出るのは分かっているので、キーセンテンスに集中し、文を短く、正確に伝わるように、自分のスピードで話すことが大切。

とは言うものの、本番はそうはうまくいかず。序盤はこれができても、だんだん勢いが付いてしまって、ぽろぽろとボロが出る。困るなあと思いながら話を続けて、幸いそこまでまずいことにはならないうちに自分のパートを終えることができた。聞いていたクラスメイトたちからも、とてもクリアかつ的確で良かったよとフィードバックがもらえて、ずっと苦手なプレゼンだけど、傍観するよりは挑戦して良かったと思う。

プレゼン終了後は、MBAの全プログラム終了とあって、みんな表情が明るい。一年間はあっという間だったが、とりあえずいろいろ詰め込まれていた。私自身は、まだ次の進路が決まっていないし、なにより、このややこしいチームでのプロジェクトが終了したことの安堵感の方が強く、まだMBA修了の実感がわかない。


さて、まだ続きがある。

プレゼンが終わって聞かされたのが、ヘレンちゃんがまだ提出しなければいけないプレゼンの動画を提出していないということ。帰ったらすぐにやっておいてくれと頼んで、HULTでペーパーワークをして、日本人クラスメイトのKとMとで食事をして、夜10時前にうちに帰ると、IXLのサムからメールが来ている。「動画が提出されていないよ」。おい。

あわててチームに連絡を取ると、ヘレンちゃんが「動画ファイルが大きすぎてアップロードできない。ファイル変換に30分掛かる」とのこと。締め切りを12時間も過ぎている。昨日録画していたのに、今まで24時間何をしていたのだろう。

さらに、しばらくして次のメールに「Youtubeにアップロードする方法が分からない」ときたので、これも結局私がやる羽目になった。最後の最後まで本当にやってくれるなあと、感心するやら呆れるやら。とにかく、終わりだ。ただ悔しいのは、度重なるびっくりに、達成感よりも、疲労感の方が大きいことだ。時間が経てば、この感覚も変わっていくのだろうか。

Sunday, August 7, 2011

8月7日 (日) 最終プレゼン前日、相変わらずな私たち。


日曜だったが明日の最終プレゼンのためにリハーサルとミーティング。1時からのリハーサルでは、IXLのサムからいろいろとフィードバックを受け、さて直すところを直して資料を完成させてプレゼンに備えようと思ったら、2時半ごろからのミーティングがまた紛糾。

オスワルドくんは、準備最終日でまだ作業が残っているのに「あと1時間半で帰らないといけない。大事な用事なんだ」とか意味の分からないことを言い始めるし、ヘレンちゃんはヘレンちゃんで「みんな、チームというのはね…(以下、耳に入っていない)」とか意味の無いことを語り始めて、挙句「このチームには問題があると思う」とかタイミングの読めないことを言い始める。最終プレゼンの前日に大切な用事を入れて、なおかつそれを当日チームに伝えるオス。常に人と違った視点で、今大切なポイントと関係ないことばかりを話すヘレン。忍耐力を試される私。

彼らの発言の意味が分からないのも、発言に意味が無いのも、もういつものことなのでどうでもいいのだが、ただ今のチームに「私たちはどうあるべきか」を話し合う時間が無い。まず、修正点は修正する。追加点は追加する。その上で、どうやってプレゼンテーションを行うかを相談するべきだと言っても、とりあえず彼らは自分の演説に夢中になっていて聞いていない。このプログラムを通じて、こうして彼らの演説、意固地な主張と、それに対するダメ出しに時間を浪費させられてきたなあと感慨深く感じさえする。

で、いろいろあって、いったん役割分担をして、私とキショウでプレゼンテーションのスライドを編集し、ロジックに穴があったところを詰めて、必要な情報を追加していたら夜になってしまう。7時ごろ、スライドが完成する段になって (オスはほんとに2時間で帰った)、今度はプレゼンを私とラフールが担当したいと言ったことでヘレンちゃんが激昂。なんだかんだと非常に失礼な言葉を吐いたため、ラフールとほぼケンカになってしまう。彼女曰く「ラフールやアキのプレゼンには『自信』が感じられ無い」とのことで、一方の彼女のプレゼンは自信に溢れているが意味が分からない、という悩ましいシチュエーションだ。

途中で、私もいい加減聞いていられなくなって参戦してしまったため、穴だらけの議論を諭されたヘレンちゃんがお部屋から飛び出していってしまったり。あぁ、1年間MBAの授業を受けても、土壇場のチームワークってこんなものかと思うと切ないようでもあり、本質を学んでいるような気もしたりする。結局チームは人でできていて、いろいろな人のいろいろな性格を把握・活用するためのいろいろなスキルは存在するけれど、それを受け入れるだけの学習能力と自省する能力のある人でなければ意味がない。組織は人なり、とはよく言ったものだ。

結局ミーティングは9時半まで続いて、私はそこからMGHへ行ってお世話になっている医師のT先生から書類をもらい、閉店間際の米国式似非アジア料理店でごはんを食べて帰宅。プレゼンスライドをレビューしながら、プレゼンテーションの準備をする。明日は20枚弱のスライド (約20分) を担当するし、クライアントのオフィスでのプレゼンなのでしっかり練習しておかないと、きっと詰まる。

Thursday, August 4, 2011

8月3日 (水) ALPのミーティング

ALPのミーティングは10時過ぎから始まったが、参加者は私とインド人のキショウとラフールの合計3名。ベネズエラのオスとチャイナのヘレンが午後からしか都合が付かないと連絡があったのだが、1時に始まるクライアントとの電話会議があったので、前回のプレゼンでフィードバックを受けた点を見直し、残り1週間の方針を決めようと議論をする。

大体の構成を書き出し、追加しなければいけない情報を足して、さあ、分担して調べものとスライド作りをやろう、と話がまとまったところで1時間。進行がスムース過ぎて笑ってしまう。普段ならここに至るまでに3倍くらいの時間が必要になるからだ。

パターンとしては、まずオスかヘレン (あるいは両者) から論点のズレたセールストークがあり、それに対するダメ出しに対して、剥きになった反論や、さらにポイントのズレた言い訳があり、私が「そんなこと聞いてない」とか指摘するものだから余計に喧々諤々となって、ラフールが呆れ果てて口をつむぎ、キショウが我慢強く待って、粘って、うまくまとめようとする。この生産性の上がらないパターンが、これまでのミーティングの時間の多くを占めている。

ALPというのは、HULTのMBAにおける最後のプロジェクトで、実際の企業に対するコンサルティングプロジェクトだ。とても貴重な機会で、多くの学びを得たいと考えるのだが、実際のところこれまで余りにもたくさんの時間がチームのマネジメントに費やされている。方針がぐだぐだになれば、調べ物をしようにも焦点が絞りきれなかったりもする。実に、良くない。悩む。

クライアントとのミーティングは円滑に進み、今後の方針に対してOKが出る。あとは、どれだけ具体性のある提案を用意できるかが鍵だ。ミーティングの後、前回のような本番直前にびっくりさせられる事件が起こらないように (7月28日の日記後半参照)、スライドのアウトラインとテンプレートを作成し、チームに送った。来週の月曜日にはまさかの最終プレゼンなので、最後の数日間くらいは、本当に打ち込んで良いものを発表したいと思う。

Tuesday, August 2, 2011

[memo] on Sanitation and Waste Management

Community-led Total Sanitation
http://www.communityledtotalsanitation.org/page/clts-approach


Behavioral changes require people's involvement and engagement.  It is an effective approach making them realize the potential risks anddanger facing them. The calculation part of their own feces is hellarious.


The combination of the toilet, soap, and clean water completes the cleanliness and hygiene. Hmm.

On Septic Tank

Septic Tank on Wikipedia

Waste Disposal, American Ground Water Trust

The only maintenance required by a properly operating system is the removal of accumulated solids from the waste water tank every few years. But what is the capacity of this method? The following Easy toilet sounds convenient as you can build on in the future.
 
Info: A villege of 200 people makes over 3000 kg of feces a month

Funny one: No way out without Sanitation (Song)



Monday, August 1, 2011

バイバイ起業家スーザン

起業家スーザン (ライブラリアンではない方) の話の顛末。実は彼女とのミーティングがここのところ数回続けてキャンセルされていたのだが、先週の夜にサウスボストンのホテルに呼び出されて話をし、そこで私は彼女のビジネスから外れることになった。まぁ、これが最善の策なのかどうかは知らないが、仕事の仕方が合わないようなのでそれでいいだろうと思う。

彼女とビジネスパートナーのマイケル君と、私との間にいろいろとコミュニケーションの問題があったように思うが、彼女らの壮大な起業計画から離れた今となっては正直どうでもいい。彼女らからすれば、私から自主的なアプローチがないのでやる気が見えない、ということだったが、直近3回のミーティングの当日キャンセルにより激しくモチベーションが下がったのは事実だ。

別に賃金を得ていたわけでもなく、面白そうだから、あるいは後のネットワークに期待して、という理由でのボランティアだったので、お互いにニーズが一致しないなら、私としても手を引いた方が時間を有効に使える。新しくヘルプを探したり、1から事業 (…にまだなっていないのだが) の説明をしなければいけない先方の方にデメリットは大きいんじゃないかと思う。仕事の仕方やビジネスに対する考え方は全く合わなかったが、面白い人たちなのでビジネスがうまく行くことを祈る。

私自身の収穫としては、自分自身が「誰に、何を、どうやって、いくらで」というビジネスのコンセプト的なところで腹に落ちない仕事はやはりできないなというものと、アタマを使わなければいけない仕事の数はある程度絞らないと、効果的なアウトプットが出せないという当たり前のことだ。一緒にこの仕事を始めたK氏には申し訳なく思う。今度ラーメンでもご馳走させてもらおう。